トム・ハーディ演じる正義感の強い新聞記者が、ある大富豪の違法な人体実験の事実を暴こうと突撃取材を敢行するが…。
富豪の返り討ちにあってしまい、新聞社をクビになったり恋人に振られたらと、どん底まで追い詰められてしまう。
一度は取材を諦めていた彼だったが、実験を行なっている研究者の内部告発を受けて、再度潜入取材を試みる。
そこで彼が出会ったのは、宇宙から来た「シンビオート」と呼ばれる未知の生命体、そして「シンビオート」は彼と融合して凶悪な「ヴェノム」へと変貌を遂げる…。
そもそもヴェノムって何?
「アベンジャーズ」シリーズで有名なマーベルコミックスに登場する、最も凶暴で凶悪な悪役キャラクターです。
サム・ライミ監督作品「スパイダーマン 3」に登場した、あの真っ黒な偽スパイダーマンですよと言えば、「あぁ、アイツか!」と思い出す人もいるでしょうね。
一部の批評家…、と言い換えられたマーベルコミックを欠かさず読んでいる熱烈なファンの間では「胸に蜘蛛のマークが無い!こんなのヴェノムと違う!」等の、ファンにとっては大問題、知らない人には「そんなのどうでもいいことじゃね?」、という理由で侃侃諤諤の議論を巻き起こした作品。
映画や小説に、悪党の主人公が富豪や権力者を相手に戦う「アンチヒーロー」、「ピカレスクロマン」というジャンルがあります。
例を挙げるなら、泥棒が主人公の「ルパン3世」、殺し屋が主人公の「必殺 仕事人シリーズ」などなど。
法で裁けない悪党を、それを上回る悪党が叩きのめすところが愉快で爽快w
日本の諺に「毒をもって毒を制す」とありますが、自分の利益の為ならホームレスや母子家庭の母親を迷わず踏み潰す憎き悪役の大富豪が、「VENOM ヴェノム」=「毒」によって倒されるのは、偶然にしても面白い符合。
マーベルコミック原作映画ということで、見応えのある最新の特撮技術の映像、テンポの良いストーリー展開で楽しく鑑賞できます。
「いい歳した大人がコミック原作の映画を見るなんて…」と言いたい人もいると思われます。
狸も古典映画作品が好きなので、違和感が無いと言えば嘘になる。
作中の、坂道の多いサンフランシスコの街中で主人公が操るバイクのアクションシーンが見どころ!
スティーブ・マックイーン主演映画作品「ブリット」で、マスタングが走っていた、あの街並みを今撮ったらこんな風景になるんだ…。
面白かったw
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