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2018年10月13日18:59

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映画日誌「1987、ある闘いの真実」

 1987年に起こった学生の警察での拷問死事件をきっかけに強まった民主化運動を、フィクションも含めて再現したドラマだが、ドキュメント的な味わいとともに、反共を貫く 南営洞警察の所長、上司に翻弄される警官、隠匿を暴こうとする検事、学生運動家、民主化運動に目覚める女子大生、監房の看守と、様々な人物像が交錯し、どれも迫真の演技で観る者を惹きつけ、見事な人間ドラマとなっている。
 韓国のドラマによくあるような類型的なヒーロー像も無く、またコミカルな演出も一切省いて、ここまで重厚なドラマを作り上げることが出来るのは、民主化が進んだ今の韓国で、忘れてはいけない過去の忌まわしい時代、出来事を映画にし、後世にも伝えなければいけないという使命感、情熱があったからこそか。
 自国の人間からすれば、他の国に知られたくないような、言わば国の恥をあえて映画にするという姿勢はまた、他の国の人間にとっても感動的なドラマを生み出す、というわけだが、日本ではなかなかこうした姿勢が生まれないのは何故か?
 やはり、それだけ日本はまだまだ平和な国、民主主義が健在する国、というわけか?
★80点
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