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2018年09月29日19:47

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LSD から騒ぎ@大倉山記念館

楠美津香さんによる一人シェイクスピア(Lonely Shakespeare Drama)
標題作を拝観するのは2015年3月以来2度目です
前回は楠さんにとっても初めての再演で(初演は2006年4月)、全面的に作り直したらしいです
そのためか、作りこんでいるわけではなく、しかも今回は直前に北海道公演で別ネタをやって
おられたということで、ちょっと準備不足の感が否めません(ご本人もそうおっしゃっていた)

ワタシの方は前回拝観以降スカパーで放映されたケネス・ブラナーによる映画を観ておりますし
今回も事前に小田島訳で予習しましたので、万全とはいえないまでも怠りありません

楠さんは「今日は時々カンペを見ながらやります」と宣言していましたし、時々空白になって
やり直したりしていましたが、それでも元々が喜劇ですから、大いに笑わせていただきました

この作品、脇役であるベアトリスとベネディックが事実上の主役で、実際ベルリオーズによる
オペラはこの二人の名をタイトルにしているし、ケネス・ブラナーもベネディック役を演じています
「喧嘩するほど仲が良い」と言われる男女の仲を、ベタに主軸にしております

ヒロインの名がヒーローというのも、本当はヒロインではないということなのでしょうか
でも、このヒーロー嬢は貞淑な女性なのにあらぬ不倫の疑いをかけられて(冬物語やオセロと
同じ)、あわや悲劇になりかけます(デズデーモナは悲劇に終わる)
反目しあうベアトリスとベネディックが最後に結婚するのも周囲の情報操作による策略なら
ヒーローが不実であるとされてしまうのも、ドン・ジョンという卑劣な男の嫉妬のなせるわざ
人間はかくもたやすく人を信用して詐欺に引っかかりやすいものなのか

このヒーロー嬢も、誤解していたクローディオ君がその冷たい仕打ちを謝罪して許してしまう
ストーリー運びは、謝って許してもらいたいという男の身勝手な願望であるようです
これは作者シェイクスピアが男だからで、もし作者が女性で男女逆の設定であったなら
絶対許さないでしょうね(ワタシの個人的偏見)

(結婚前ではあるが)メオト漫才、コント、言いそこ間違い連発のギャグという、喜劇の基本
オンパレードですが、前述のように若干スムーズに行かないところがあって上演時間は
2時間半、そのため主催者の芸人三昧座元の小野寺氏は終演後即撤収作業にかかって
恒例の黒板による人物相関図をさっさと消してしまい、画像に収めることができませんでした
残念

付記:美津香さんのFBから画像を拝借しました
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