トランプの貿易戦争の代償は？

トランプ政権は、自分が始めた貿易戦争により損害を被った自国の農家に120億ドル（1兆3,200億円）に登る補助金を支払うと発表。トランプ大統領が課した鋼鉄とアルミに対する上乗せ関税に対する報復措置として、相手国がアメリカの大豆・高粱・豚肉・牛肉などの輸入に同様の上乗せ関税を課してきたための特別措置だ。

ペルドー農務長官は、これは場当たり的な対策でしかないと語っている。
また農家側からは「補助金を受け取るより農産物を輸出した方が良い」という声も上がっている。更に、もしWTOから、これを不法な補助金と認定されれば、新たな報復がのしかかってくることも考えられる。

更に農畜産業以外の業界からも補助金の要求が出てくる可能性が高い。
つまり、トランプの貿易戦争のお蔭で鋼鉄やアルミなどの原材料により高い代金を支払うはめになった多くの産業から、その損害もなんとかしてくれという要望が起こってもおかしくないだろう。
EUから報復関税を掛けられるハーレー・ダヴィッドソンも同じ気持ちの筈だ。
（今日のNYタイムズ紙から）