ちょっと旧聞 (去年の秋の話) ですが:
国連「同性愛者の死刑を非難する決議」に対し、日本はまさかの反対
https://www.huffingtonpost.jp/soushi-matsuoka/kokuren-lgbt-death-penalty_a_23237369/
小心な私は、今期初めて、「現代社会論」で死刑問題を語った。
私見を押し付ける気はないので (でもって、単位の認定権を持ってる私が私見をいうとけっこう押し付ける形になるので)、萱野稔人氏の 『死刑 その哲学的考察 』 の議論を、デュルケミアンの社会学者としての保留をつけつつ紹介するって形で。
「死刑は日本の文化的伝統」ていう主張への萱野氏の批判に、「文化」っていっちゃうと思考停止になるうえ、他所の国の没義道な(「近代」という枠の中でいえば、だけど)死刑を批判できなくなる、という論点があった。
萱野氏の近代主義的な普遍性論については、歴史の視点からのチェックが必要なんだけど、それはさておき、彼が批判する日本政府の文化相対主義の論理構成が、ここまでシュールな帰結を生むとは思わなかった。
自国の死刑を死守するために、他国が同性愛者を死刑にするのを非難する決議に反対する。 (死刑には国ごとの文化的基準があるから、内政干渉はしちゃいけない、っていうためにさ。)
ひどすぎるよ。 恥を知ってほしい。
せめて棄権にできなかったの。
この件は、簡単に忘れてはいけない。 日本政府がこんな投票行動をしたってことを、忘れずにずっと伝えて、批判しよう。
●BGM:
Shirley & Co - Shame Shame Sham:
https://www.youtube.com/watch?v=YEzQV75LDL0
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