mixiユーザー(id:366862)

2018年05月23日19:36

390 view

やりたみの強いゲームをふわふわとプレイヤーで

二度参加するばかりの週末というのは
なんつうかありがたいもんですな。
このとこGMの番ががコンスタントにくる関係もあってこの手のラクさもなんだかありがたい。がまあ甘えてばかりも……

土曜日はBoAR,かのすけ氏GM。PC五人を5時間で回すためにはの巻。
日曜日はBoA3、悪太郎氏GM。話を進める行動とはの巻。


土曜日は大っ変久しぶりにかのすけ氏のセッションにお邪魔させていただきました
というか
多分むかあしにガンメタ一回やって以来、かれのGMには入ったことない気がした。


彼をプレイヤーとして招くという段はちょこちょこあったのですが
奴は年齢を詐称しているのではなかろうかと思う程度には90年代文化に親しみが深く、
サガフロだとか、この間はヴァルキリープロファイルを下地にしたシナリオでもって
接待のし甲斐のあるもので、
そうこうしていたら向こうさんもBoAノマスターをやってくれるという話になり。


そんな流れがあったので、

1・天宮魔法を修めろと言われたヒロイン
2・精霊魔法を修めろと言われたヒロイン、1と双子

この二人が殺し合う


というハンドアウト構成を見ると
偽りの女神め……(サガフロブルー編)
というイメージも湧いてしまう。

どうもそれだけが元ネタというわけではなく、全体の2割ほどだったと言います。


しかし、元ネタがあってシーン進行のイメージがあるとはいえ
今回はPC5人。
シーン制のゲームでやる人数としては、やり方ちょっと考えないと伸びかねません。


恐らく苦渋の決断の一種だと思うのですが、
「GMが用意したイベントの類は、案内役のNPCがシーンを引っ張る」
という形状を強力に行い、
「PC主導にならざるを得ない合流シーンにのみ時間をかけさせる」
という形状になってはおりました。

これ、「シナリオと絡む時間」が減るという意味で
GMが率先してそれをするというのはなかなかつらい。
手段論としては有効性は確かにあるのですが……


お話としては、

・魔術の大家の一族があり、生まれた双子にに流派の魔術を教えて競わせる風習がある
・この一族はその土地の魔物討伐を一手に引き受けており、発言力や求心力は領主家に匹敵する
・この双子は、一方が死ぬことで次の当主が決まる
・「セパルの箱」「その錠」「その鍵」という「願ったものがなんでも不完全な形で取り出せる箱」なるものを秘密裏に所持している
・強い力を持つ次期当主を二つ取り出し、潰し合わせてその力をまとめることで完全な当主を作れる
・この地域の魔物はこの箱によって作られたもので、この一族が発言権を得ているのはマッチポンプ
・自家に収まらない被害を出している自家に憤りを得た弟が、誰にも相談せず現当主である父親を殺害してしまう
・そして、双子の姉に強圧的な態度でもって、父からそれぞれ託された「箱」を開くための二つのピースのうちの「鍵」を要求する(自分はすでに錠を持っている)
・それは、自家への攻撃だけでなく、大昔に自家が魔神から授かったという「箱」そのものへの攻撃を成就するためのものだが、父殺し・姉への攻撃と、そしてPCへの脅迫による手駒化と、彼の行為ははた目にはテロ行為にしか映らない
・また、この「箱」を狙い、魔神からの加護を欲しがる別の殺戮者も存在し、魔術師の一族がそろそろ滅びそうであるというこのチャンスを逃さず活動している


というようなお話。
ので、
「何故父が死ななければならなかったのか」
「鍵や錠はどうやって手に入れるのか」
といった部分を解決するシーン群はセミオートといっていい進行で進み、

多くの時間は、「で、この姉弟の処遇をどうするか」
を、立場の違うPC同士、すり合わせるシーンに集中するという形になっていました。
GMとしてもまあ、
「一番やって欲しいところ」ではあるのでしょうが、
「二番目にやって欲しいところ」を半ばオミットさせるという決断にはなっていたのかなと思うと
フムー。



しかしまあ、
すべきとなっていた時間では皆満足いくムーブができていたあたりは需要狙い撃ちに放っていたのでしょうか。
弟NPC「……俺に、あなた方に何かを頼む資格は無い……友であるPC2、お前に……願うばかりだ」
PC2「彼に代わって、どうかお願いします……」

(もちろん、その態度を両方とも叱られる)
(後の会合で、あれ、叱りたかったですよねぇ!叱らないとねえ!ということで意見の一致をみる私とこよーむさん)

思いつめる型っぽいヒロイン二人にあてがわれたプレイヤーのうち
一人が私で一人がハルクさんであり、
それは私が3人を叱るロールプレイ予定があればみんなキャラ立つ、でいいのかなと思っていたら
案の定だったという。




かわっての日曜のシナリオは、久しぶりの美術系。
絵にいろいろなものを塗り込めようとしている少女のお話。


こちらはもちろん若人の卓のガイドさん付みたいな甘いことはなく、
「GMがクリア方法提示するまで待つと一番難易度が高くなる」といういつもの形状がいっとう顕著で、
それでいて集めた情報に偏りがあると(=集まりがいいところがあっても、よくない所との差が開いたせいで)、
むしろ確証が取れない選択肢の増加によって迷いが増えてしまうという流れなども相まって
楽しかったんですがすげえ時間かけてしまった。


お話は
・真実の書に記載されていない精霊の姿を描き続けたカドで火刑に処された画家がいた
・彼の芸術をたたえていた連中も、教会に目をつけられた途端に田野平をかえし、彼を擁護する者はとうとう現れなかった
・それどころか、彼を密告したのは弟子の一人だったという
・複数いる彼の弟子の中に、殺戮者に落ちたものがおり、師匠の影響が少なからず考えられるという
・実際に、「師匠が生前から知り合いだったらしい悪魔」の力を借り、憎悪をもってある一枚の絵を完成させようとしている娘がいる
・悪魔が彼女に渡した絵の具は「人の魂」で出来ている
・師匠は、これを用いて「自分の魂を絵に塗り込み」、恐るべき芸術品を作るとともに、絵がある限り彼自身が疑似的に死なないという工程を成し得ていた
・弟子の娘は、「あれだけ称えていながら、保身のために師匠を見殺しにした」、画壇の連中を中心とした社会全体への、復讐を中心とした主張行動のために、他者の魂を消費している
・それが完成したら、絵とともに自分の魂を悪魔に渡す(≒もう死ぬのだからあとはどうなってもいい)と思っている
・彼女の描いた「美しい少女の絵」を、悪魔が絵の中から外に出し、あたりをうろつかせている
・記憶のない状態でうろついた彼女は、「彼女を憐れんで良くしてくれた人」に因縁を植え付ける
・美の体現である彼女は、「人の心を奪い、魂を奪う」。彼女に惚れ込んだ人間は、ただそれだけで徐々に死に至る
・保身に走った連中が、「やっぱり先生の教えた美術に心奪われずにいられない」ことが証だてられるというわけでもある
・これらすべての状況に対し、最近別件で出てきた「奇跡すら通用しない英雄」が、これらを全て殺害するために動いている

という形状で出来ているのですが、
なるほど確かにヒロインたちを全殺害すると話は丸く収まる者の、
そこから抜け出そうとすると途端に、「解決法が見当たらない」。

魂を奪う実行犯である「絵の少女」は、「そういう存在」で、彼女を作成した悪魔の正体にしっかり追いついてから、
彼女の特異な習性を断ち切る手段を、ほとんど新しく考えださなければならないし、
絵描きの弟子少女も、和解ながらもある程度筋の通った行為に手を染めてはおり、「手段」と「目的」と「理想」のスキマを埋める程度の説得で聞く耳があるはずもなく、
何らかの「別の道筋」を強制力か説得力でもって与えなければ闇の道に突き進む限りです。

誰を倒せば世界が平和になるんだろうと考えるだに、
出てくるのはその「悪魔」ですが、
人に力を分け与えられるほどの強力な闇の眷属、
倒し方からしてまず探さなければならない。

にもかかわらず、こいつ「どっこにも記録がない」、最近生まれた新参者らしく、
本人ですら「自分にどの程度のことができるのかまだわからない」というくらいデータがない。

彼と同族の悪魔から存在概念を推察し、
画家の少女との契約を奪いつつ、絵の少女に対する支配を解き放ちつつ人格を保ったまま保持させつつ
と言ったことがどのくらい可能なのか、
というのは、
まあ裏付け探せば出せたのかもしれませんが、
ほとんど師匠の主観的なメモがあったくらいで(なので、正体や弱点に繋がりそうなワードはいくつか見つかった)
「悪魔としての仕組み」に明言された物証には手が出ず、
こう
一個一個試していこうか
みたいな状態からとうとう最後まで抜けられませんでした。


襲い来る「英雄」もまた、
対する相手に「合わせた」強さになり、
どれほど有利な戦いでも「相手に勝つ可能性を残す、ゼロでない確立にかけさせる」というこれまた「習性」があるのだけれど、
これを受けたのがアダマスキャラ、「自分の土俵で相手を倒す」でなく「相手の土俵でもそれをはねのけて見せたい」系キャラとなると
GMにいろいろと温情をいただけない限りそのキャラ性では「一番難易度の高い戦い」に挑まされざるを得ず、

「PLから積極的に勝利条件をでっちあげ提案し設定していく」うえで、「英雄である相手に、その条件に”乗らせる”」という事でもあれば勝率はぐんと上がるそうなのですが、
まあこれがなかったために中盤戦闘から大苦戦という(唯一の逃げ道を封鎖されて、ヒロインばかりを攻撃してくるのでカバーリングせざるを得ない的な)。

というか、そもそもその「英雄」に、そこまで切羽詰まる前に話しに行くという形で半和睦をすることも在り得たそうですので、
「危なそう・出来なさそうだからやらない」のボーダーの引き方自体を間違えている感じもある……。
(慎重策派のPLが敵NPCと因縁相手になっていたので、そういう時の周りのフォローの仕方も考えとかないと……”因縁相手と当該PCが絡まないともったいない”の問題をどう処理していくか……)


ラストに至っても結局、

・画家少女と悪魔の契約を切る方法
・絵少女から悪魔の力(魂盗り力)を抜く方法
・悪魔を退去せしめる方法
・完成されつつある”納入予定の絵”に塗り込められた、人々の魂を解放し元に戻す方法
・その際、「塗り込め」の作業の末に、画家少女の魂と癒合してしまった(聖痕者のものを含む)沢山の魂が、画家少女のもとに癒合したまま飛んでいって、一気に殺戮者になることを防ぐ方法

のあたりは、行えそうなことが三つも四つもあり絞り切れていないうえ、
そのうち一つを失敗した時、じゃあ取り返しがつくかというと怪しいものもあり、
どれから試していこうか、みたいな検討は長引いてしまいます。


幸い今回、∵戦鬼∵もちが複数いたため、
最終戦闘が始まったにしてもフレーバリックな行動を複数回行うことにかけては、行動回数に余裕はありましたが……。
そうでなければどうなっていたことか。
いや、どうなっていたって、
限られた行動回数を無駄にしないためにどれからやっていくみたいな検討でまた長引いていたに違いないのです。
今回はホントクレアータさまさま。


とにかく、
画家少女の「絵を描き上げた後も人生は続く」ということを受け入れさせることを、焚きつけと逃がしのロールプレイで実現する事から、
悪魔が契約の証として彼女に与えていた「絵の具」への攻撃、
という流れが”当たり”。絵の具が完全に「悪魔の本体」でした。ここ壊したら勝ち。
あ、絵の具破壊後に悪魔を殴る、とかじゃないんだ。

もしも契約の証が「絵」だったりすると、これを破壊すれば
人々の魂を解放しつつ契約も切れるかな、という案もありましたが、
「開放された魂が彼女に飛んでいく」「完成品を傷つけられて彼女の魂の闇が濃くなる」他リスクも大きく、
思い切りそれをやったりはしませんでしたが、
こいつは実際ダメージ反射能力があり、殴りつけていたら危険だったとのこと(というか∵拡大∵の類で攻撃範囲に収まったそいつが急にそれをやっては来た)


と、
クリア方法にばかり目の行くメモですが、
これをね、
せっかく「(キリスト教世界において)美術って何」っていうしっかりしたテーマのお話が展開されてる中で、
そっちのロールプレイに注力しないのももったいなさすぎる話で。
クリアは前提ですが、
クリアしかしないならストーリーは必要なくなってしまうわけで。
実に面白いテーマなのだから、お話に絡んで、お話に参加して、こちらもお話を作っていきたい。
「真美善、偽醜悪」。人が美しいと思うもの、善いと思うもの、真理と思うもの、その逆、それらを「そう思う」のはなぜか。
これらはむしろ古典哲学のほうで語られるべき内容になってくるわけで、いっそ予習しておきたいくらいの話題。


悪魔が出てきたときに、そうした闇の眷属を「なんとも思わない」みたいなもったいないロールプレイ(なんとも思わないならじゃあなんで”闇”とかいうワードがゲームに用意されてると思うのか)例も結構見ますが、
攻撃心をもってい相手をするのがひとまず一般的に「推奨される(話を動かせる)」ロールプレイだとして、
しかし今回は逆説の倫理観を持て余している若い少女がヒロインにいるわけですから、と
悪魔が出てきたときに「それを積極的に愛してしまうような」タイプの話の動かし方をしてしまう有閑マダムをやって
思いつめた少女に「精神的な抜け道」を用意することで、むしろ危ういラインに立ったまま今後も芸術を続けていってもらう形状を作れましたが、
あの辺もほんとは時間がなかったゆえの温情もあったのかもしれない。
んなこたないかな。方針がダメなら「ハイダメー闇墜ち」とバッサリするGMかな。どうかな(ここで判れてないから”何かをしに行く”手をこまねく羽目になる)。


0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2018年05月>
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

最近の日記