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2018年04月24日07:56

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老犬と子供

犬は尻尾を触られるのが嫌いだ。
背後からいきなりお尻を触ったりすると、怒る犬が多い。
びっくりするわ、気色悪いわ。

犬を飼うにあたって、まず、近所の人とトラブルを起こさないようにしたいと思った。
特に、子供を咬んだ、と言われたら立場が弱い。
子供は犬を驚かせてしまうことも有り、
驚いた犬が吠えて子供を驚かせてしまうことも有る。
子供が泣いたり、驚いた拍子に転んでケガでもすると、
それは犬のせいであり飼い主の責任である、ということになりがちだ。
犬は状況を説明できない。弁明できない。
驚いて混乱した子供の言葉をたよりに判断するしかない。

とにかく、何かが有ったら事態は進行してしまう。
犬がいやがらなきゃ何も起こらない。
尻尾を触られてもいやがらない犬に育てよう。
そう考えて、とにかく全身をべたべた触りまくった。

片手でつかめるくらい小さい頃から、
ひょいと抱いて胸に収まる頃も、
声変わりしてしっかり吠えられるようになった頃も、
外に散歩に出るようになった頃は特に。

耳の後ろをぐりぐり触られるのが大好きだ。
しかし、好きなところだけでなく、いやがるところも触った。

犬の口吻(こうふん)をマズルと言う。長い口と鼻先のことだ。
口を触られるのも嫌う。
けれど、私は容赦なくマズルをつかんだ。
「いやいやいや」と首を振っても、離さない。

お尻や尻尾も触られるのはいやだ。
けれど、私は容赦なく尻尾をつかんだ。
ぎゅうぎゅう力を入れてつかんで、なんなら引っ張ったりした。

要するに、幼い子供がやってしまいそうな事を、犬に浴びせた。
やってみると、もちろん最初はいやがるし、当分いやがるが、
少しづつ慣れる。
あと、ある程度の事には慣れる。

日頃からマズルをつかんでいれば、マズルを触られたくらいでは怒らなくなる。
日頃から尻尾を引っ張っていれば、尻尾をつかまれたくらいでは怒らなくなる。
臆病な犬も、喧嘩っぱやい犬も、怒らなくなった。

犬好きD一家の人々が言う。
「でも年取ると気難しくなったりするからね。」
たしかにそうだな。
わが犬ジーロも年を取ってきたので、ここらで気を引き締めよう。

人間でもそうだ。
体力が落ちてくると、今までできた我慢ができなくなってくる。
短気になったわけではない。体力が衰えてきたのだ。

何か体の調子の悪いところが有る時も、そうだ。
だるいんだから勘弁して、という時がある。
病気をすると妙に甘えん坊になったり。

犬も同じだろう。
犬を飼い慣れた人なら、犬の年寄りは見たらおおよそ分かるが、
犬を知らない人には犬の年齢は見当がつかない。
ましてや、具合が悪いのをちょっと我慢しているかどうか、などとなると
なかなか見ては分からない。
言わないし。

言ったとしても、
「ウーー」=
「あーちょっと今具合悪いから冷たい手でお腹を急に触らないで欲しいな」
とか
「ワンワンワンワン!」=
「何しに来たの!?早く僕を撫でろ!」
とか
なかなか、高度な同時通訳が求められる。

なにはともあれ、小さなお子が犬を触る時は、大人が見ていたり、
同時に触っているほうが安心だ。
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