mixiユーザー(id:3615898)

2018年04月01日07:06

126 view

面目躍如

[あらすじ] 母85歳パーキンソン病がリハビリ施設に入所している間に、自宅を片付け。
桐の棚に古い和綴じの本がたくさん入っているのが見つかった。

こんな風に書くと、蔵でも建ってんのかという感じがするな。
雨漏りのした地下室にあまり関わって来なかったので、私の知らない物がいろいろ有るわけだ。

本は明治の頃の物のようだ。
湿気を含んでいて、ゴム手袋越しにひんやりと感じる。

吹き出ているカビを大雑把に拭って段ボール箱に移す。
これも、湿気たまま、寒い地下室から地上に上げてほったらかしておいたら、
却ってカビが増えるだろう。
地下室は夏でも20℃くらいまでにしかならない。だからカビがこれで済んでいる。
温度がそこから数度上がると、カビはワッと殖える。

幸い、雨が止んだら晴れの日が続いた。
東京の春としてはとても珍しい。
桜が雨に打たれないなんて。



図書館のサイトを見て、カビた本の手入れの仕方を学ぶ。
アルコールで拭こうと思っていたが、それで良いようだ。

なんとなく鍼灸師なので、手元にアルコールは有る。
消毒用アルコールの話ですよ。
これを、床ワイパー用の不織布にたっぷり含ませて、本を拭う。

カビはひどいし、本も古いが、そこは和紙の強さなのだろうか。
アルコールを含ませて拭っても、紙は負けない。

綴じている部分にも、アルコールをスプレーする。

丁寧にやるのなら、綴じているのをほどいて、
一枚いちまいを広げて、虫干しするのだろう。
そうして、前頁をスキャンしてしまえば、なかなか現代的だ。

でもそこまでやるのはたいへんだな。
綴じ直す前に、いや、スキャンする前にヘコタレてしまいそうだ。



和綴じの本の表紙、左上の角に細長い紙が貼ってあって、それにタイトルが書いてある。
これは、どの本もそういう決まりになっている。
白い和紙が多いが、明治時代の本では、裏紙を使っているものも一つ有った。

アルコールで本を拭いていると、この紙がすぐに剥がれる。
本とタイトル紙がバラバラになってしまうのだ。

これをあんまり気にしていると、本を拭く作業の手が遅れる。
だから、剥がれるままにして、ジャンジャン拭く。

剥がれた物は、後で本の内容と照らし合わせて、糊で貼り直そう。



どんな本が有るのかは、しっかりリストアップして、追って紹介しようと思う。

そして、やっぱり有った有ったよ有りました。
須山家の秘宝。

なんと、鈴木春信の『風流艶色真似ゑもん』である。
「ぼく真似ゑもんです」と言うのが江戸時代に流行った。というのは嘘だが、
マネえもんというのは、手くらいの大きさの小人の侍だ。

このマネえもんが、いろんな場所に出没して、いろんな場所で行われている
男女の情事を覗き見る、というものである。

馬鹿々々しくって面白い。
ただの美しい春画なんだけれど、ついでに「どこにマネえもんがいるか」探す楽しみもある。

これが、ウチに有るなんて!!!
2 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2018年04月>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     

最近の日記

もっと見る