前回の日記「私を構成する現代音楽の9枚」について
「聞いたことのない音楽がいっぱい」というコメントがあった。
現代音楽というのは有名な作品は例外というべきで
曲や演奏者の羅列だけでは、なんのことかわからない人も
多いだろう。
そこで、曲の簡単な説明を書いてみた。
�．悒鵐張А仝魘繕並�1番（1947年）
ハンス・ヴェルナー＝ヘンツェの20歳頃の作品。
12音技法だが、意外とわかりやすい。
自作自演盤（DG）が名演。
�▲屐璽譟璽此．襦Ε泪襯函次Ε汽鵝Ε瓠璽肇襦�1955年）
これは有名な作品なのでコ説明はパス。
自作自演が何種類も出ているが
昔はワルター・クラフト盤やブルーノ・マデルナ盤もあった。
�Ｌ霏綵�雄 ピアノ協奏曲（1967年）
矢代秋雄は戦後日本の作曲家の第１号的存在。
古典的な形式の中で現代的な表現を追求した。
ピアノ協奏曲は初演者の中村紘子の演奏が有名。
�せ袷厩検．譽�ィエム（1972年）
女性合唱の絶叫、大太鼓の連打など、
まさに戦争のなかの阿鼻叫喚そのもの。
ある意味、音楽の範疇を超えているが、
戦争について、戦争と音楽について
考える上で絶対に無視できない作品。
�ヅ鮴�譲二 シーンズ・フロム・バショウ（1980年）
（プロジェクションなど）電子音楽の作品が印象深い
湯浅譲二のオーケストラ曲。
「シーンズ・フロム・バショウ」は
芭蕉の俳句に曲をつけたもので
メシアンが絶賛して話題になった。
日本人の、日本的な作品として優れていると思う。
�μ酖坪�行 ピアノ3重奏曲 (1963年)
野田暉行は、東京芸大の学生時代の作品
（ホルン三重奏曲、ピアノ三重奏曲など）により
「芸大創立以来の逸材」と言われた。
手堅い造形の中に、日本人らしい繊細な音感覚が
特徴だと思う。
��野田暉行 エクローグ (1970年)
当時流行したマルチパーカッションとフルートによる作品。
マルチパーカッションは、演奏者の周りに、あらゆる打楽器を
置いて、叩くというもの。
マルチパーカッションのための曲は、意外に歴史に残っているものがなく
この曲がその代表作ということになるのだろうか。
�┘札轡襦Ε謄ぅ蕁次．罐縫奪函Ε好肇薀�チャーズ（1966年）
フリージャズを代表する名盤。
各楽器の応酬もさることながら、やはり
テイラーのテクニックがすごい。
��カプースチン 8つの演奏会用練習曲（1984年）
ニコライ・カプースチンはウクライナ出身の作曲家兼ピアニスト。
ジャズのスタイルを取り入れた技巧的な曲が多い。
「8つの演奏会用練習曲」は調性のある曲だが
技巧的で響きが斬新で、音大生や、アマチュアピアニストの間で
大人気となった。
自作自演が名演で、アムランのCDも賛否両論になった。
第2番の演奏がYouTubwにあるので興味のある方はどうぞ。
Tsujii Nobuyuki Kapustin/"8 Concert Etudes for Piano Op.40-2" 辻井伸行
https://www.youtube.com/watch?v=fuwAUUbrkxY
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