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2018年02月12日20:45

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イリーナ・メジューエワを聴く

ピアニスト、イリーナ・メジューエワのリサイタルを聴く。
2017年12月2日 神戸 松方ホール

曲目
ショパン:ノクターン 変ロ短調 op.9-1、子犬のワルツ op.64-1、
ワルツ嬰ハ短調 op.64-2、バラード第3番 変イ長調 op.47、
エチュード 変イ長調 op.25-1「エオリアンハープ」、ヘ短調 op.25-2、
ホ長調 op.10-3「別れの曲」、ハ短調 op.10-12「革命」
シューベルト=リスト:連祷
リスト:エステ荘の噴水
ムソルグスキー:展覧会の絵

メジューエワを聴くのは2回目。

ショパンのエチュードは練達そのもの。
練習を日課にしているのではと思わせるほど。

バラード第3番も見事だった。
出だしの抒情性からクライマックス〜コーダまで
一分の隙もない。

リストの「エステ荘の噴水」はやや不満を感じた。
この曲はドビュッシーやラヴェルなど、印象派の
作曲家に影響を与えたと言われているが、
この曲には、噴水の音的描写より、もっと深い
精神性がある。
今回の演奏では、印象派的作品というレベルでしか
なかったように思う。

後半はいよいよメインの展覧会の絵。
女流らしく優美、丁寧な演奏。
「ビドロ」では、わずかなテンポの揺らしが効果的であった。
バーバ・ヤガー〜キエフでもミスのない、見事なテクニック。

ただし、自身のアレンジによって超絶技巧曲に変えた
ホロヴィッツ。
夢中で弾きまくった爆演のリヒテル。
自由自在、自家薬籠中のアシュケナージなどとは
比較はできない。
超真面目なメジューエワの演奏を聴きながら
彼らのような、超名演を聴くことはもう
できないのか、と、少し寂しい思いがした。

とはいえ、ちょうどいま、「展覧会の絵」を
練習しているので、優等生的なテクニックを持っている
メジューエワの演奏は、技術的に実に参考になった。
大きな跳躍でも、しっかり目で鍵盤を追っていたのも印象的だった。
ピアニストは「目」を鍛える必要があるのかもしれない。

風邪気味だったので、アンコールは聴かず会場を出た。

神戸駅に行く途中、ハーバーライトの特設ステージで
アイドルグループがパフォーマンス中だった。
グループ名は、たしか「ばってん○○隊」だったか。
中学生くらいの、かなり若い子達。

目立ったのは、オーディエンスの見た目年齢が
かなり高かったこと。
30代〜40代がいくらでもいるのだ。

コンサート帰りの自分と、ばってん何とかに夢中な
男性たちとのギャップが、妙な感じであった。

2017年のコンサート通いはこれで終わり。
2018年は何か違うジャンルを見に行きたい。
ジャズとか、ヴォーカルグループとか。


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