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2017年12月30日20:11

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『DESTINY 鎌倉ものがたり』


 俳優にせよ映画監督にせよ、別に政治信条だけに左右されて仕事をしているわけではない。過去のいくつかの作品の原作(者)に決して看過できない問題があれども、それとは全く無関係の作品に関して誹謗や中傷を行うなどというのは正義にもとる。

 さて、テレビドラマシリーズ『精霊の守り人』(NHK)のチーフ・ディレクター片岡敬司がこんなことを言っている。

 これをスタート地点として、またこういう物語性の強いシリーズをどんどん日本のドラマでやっていくべきじゃないかなと、作り手としても、一視聴者としても、心から思ってます。韓国や中国では、時代劇は一種のファンタジーのジャンルになっていて、史実を下敷きにそこから大きく羽ばたいて、物語のおもしろさや、見る人が喜んだりパワーを得たりすることを大事にして沢山のヒット作を生み出している。日本でもそんな状況になって欲しいなと思うんですけど、意外と難しいというか、日本ドラマでは時代劇となると「史実にどこまで忠実か」とか「どれだけ時代考証してるか」みたいなことが絶対条件のように求められて、なかなかうまくいかないんですよね。じゃあ現代劇ならどうかというと、やっぱり現実味とか、日常感覚が好まれていて、なかなか跳ねられない。SFとかもあんまりウケないし。日本では、物語の世界で想像力を膨らませる楽しみより、気楽で、安心感のある楽しみの方が、ドラマに求められているように感じます。でも、アメリカのドラマなんかはSFだらけですが、僕の周りに夢中になって見ている人はいっぱいいます(笑)。これってなんなんでしょう!やっぱり、『精霊の守り人』を支持してくださった沢山のみなさんのためにも、希望を捨てちゃいけませんよね。『精霊の守り人』がメイド・イン・ジャパンのドラマに大きな風穴を開けたわけですから、これ一度きりで終わりにしたくない、こういう脈がこれからも続いていけるよう、精一杯頑張りたいと思っています。

http://www.nhk.or.jp/drama-blog/4520/287775.html

 要約すると、SFやファンタジーこそが日本の映像作品を海外の人々に観て貰える入口となりうるのではないか、と。異世界の多民族の話なのに日本人俳優しか出てこない『精霊の守り人』がどれだけ海外に受け容れられるかどうかは定かではないけれど、このファンタジー映画も含め、その突破口となりうる要素があるのではないか。そして、そうした時、山崎貴はその重要な担い手の一人なのだと思う。個人的には いけ好かないんだけれど(爆)、そういう感情は抜きでね。『DESTINY 鎌倉ものがたり』はそういうことを観客に十分感じさせるような水準作の娯楽作である。

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