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2017年12月15日14:38

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雉は家族思いの象徴のようだ。
https://tenki.jp/suppl/kous4/2016/01/17/9481.html

「春の野にあさる雉(きぎし)の妻恋ひにおのがあたりを人に知れつつ」 
(大伴家持)

in the spring field
cries a pheasant
longing for his wife
wouldn't be caught but
for his cries

「むさし野の雉子(きぎす)やいかに子を思うけぶりのやみに声まどうなり」
(後鳥羽院)

a pheasant in Musashino---
how deep the mother's heart!
in the dark smoke
her cries falter

All parents yearn for their children.
焼け野の雉子夜の鶴。
A mother's heart is always with her children.

「父母の しきりに恋し 雉子(きじ)の声」(松尾芭蕉)

so much longing
for its parents
cries a baby pheasant

まぼろしの反魂香や雉のこえ 沢露川  (1661−1743)

am I burning
imaginary incense ?!
a pheasant cries

Rosen heard a phesant crying and composed this haiku.

キジは妻(夫)恋い、子恋いの思いを込めた歌が万葉集のころより
多く詠まれました。キジというと家族愛、夫婦愛というイメージは、
今の一万円札の前の代では裏面につがいのキジが描かれていたし、
つい最近のCMでも家族総出で鬼退治するキジが出てくるほど、
なぜか定着しています。
実際、愛媛で言い伝えられる話では、大きな山火事があり、
鎮火した後に焼け跡を歩いていると、メスのキジがうずくまっていた。
近づいてよく見ると、キジの長い尾羽は真っ黒にこげ目のまわりは
焼けただれていた。さらに近付くとキジは飛び立ち、そこには
5個の卵があり、火事の間抱卵して守っていたのだとわかった。
こんな話もあって、母鳥が雛や卵をいつくしむのは間違いありません。
でもそれは多くの野鳥がそうで、キジに特別なことではありません。
地上に巣を持つヒバリは、巣のそばに敵が近づくと、自らが怪我をした
ふりをして捕食者をひきつけて巣から遠ざけようとしますし、
カラスにしろスズメにしろツバメにしろ、みんな雛を大切に育てます。
それに、夫婦愛ということでいえば、添い遂げると有名なオシドリは
もちろん、多くの鳥が特定の相手とつがいとなって、夫婦で協力して
子育てするいじらしい様子を見せるのと比べると、キジの場合は雄は
テリトリー内の複数の雌と交尾をする乱婚で、子育てにも関与しません。
鳥の中では比較的ドライで、むしろ家族の絆はあまりない習性なのですが・・・
「ケーン、ケーン」という擬音が当てられる、もの悲しげなトーン
(筆者には「ケェーッ」というような、もっと搾り出すようなハスキーな
声に聞こえます)が誰か、家族や大切な者を呼ぶように聞こえたからでしょうか。

まぼろしの反魂香や雉のこえ
maboroshi no hangonkoo ya kiji no koe
this elusive
Hangonko incense -
voice of a pheasant tran. by Gabi Greve
Sawa Rosen 沢露川  (1661−1743)



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