主演 スカーレット・ヨハンソン
原作コミックは士郎正宗の「攻殻機動隊」。
押井守監督による同名アニメ化作品で一躍有名になりました。
この作品は、押井守版「攻殻機動隊」と、スピンオフ作品「イノセンス」を原案にしたハリウッド実写版と言えます。
ストーリーは原作と違っていて、押井守版の名シーンをコラージュした映像に沿って展開していた印象。
一度鑑賞しただけでは分からない哲学的なところはカット。
見事な映像とアクション、そして綺麗なスカヨハにポイントを絞っているところが潔い。
作品のことを全く知らない人でも楽しく鑑賞できると思います。
作品冒頭の、高層ビルから飛び降りる少佐が屋内へ突入して、一気にテロリストを殲滅するシーンからラストまで目が離せませんでした。
巨大な3Dホログラムが蠢めく大都市の景観
その整備された大都市の裏路地には、アジアのスラム街を彷彿とさせる風景
リドリー・スコット監督の名作SF映画作品「ブレードランナー」へのリスペクトですね。
作中に出てくる犬や、ヘビースモーカーの科学者は「イノセンス」からの引用。
とても細かいところまで描かれていて、製作者の原作コミックや押井守版への熱意が伝わってきます!
草薙素子をスカヨハが演じると聞いた時に、なんだか違和感がありましたが、個人的には良かったですね。white washing ?
苦言をつけるなら、「私とは何か?」という哲学的なテーマを匂わせておいて、ラストで明かされる少佐の過去が短絡的過ぎる。
士郎正宗作品は高校生の頃に、漫画ファンの友人に「すごく面白いヤツがある!」と勧められて読みました。
彼曰く「スルメみたいに、噛めば噛むほど良さが分かる」
確かに、一度読んだだけでは分からない‥w
短編集「ブラックマジック」(後に「マリオ66」というタイトルでアニメ化)
「アップルシード」(後に同名タイトルでアニメ映画化)
そして、ヤングマガジン海賊版(現在廃刊)で、「攻殻機動隊」が連載開始。(その前に、「gun dancing」という短編が載っていたような…。)
当時の連絡手段といえば、家にある固定電話と「ポケベル」が主流でした。
その後のネットの歴史は、御存知かと…。
原作コミックのラストで出てくる少佐のセリフ
「ネットの海は広大だ」
当時、アメリカで「情報ハイウェイ構想」を構築している最中でした。
パソコンやスマホの普及している今から思うと、予言のような気がします…
面白かったw
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