mixiユーザー(id:9783394)

2017年04月14日16:31

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遅すぎ(0059 PEUGIOT BEBE)

ボクは古いクルマが好きです。今のクルマにない魅力がたくさんありますし骨董的価値にも興味はありますが、それより他人と違うクルマに乗っている、そんじょそこらのモノとは違うんだという「目立ちがり屋」精神ですね(笑)。
それなら現代の珍しいクルマでもいいのですが、先人が心血注いで開発した昔のプリミティブな乗物を現代の路上で使うことにエクスタシーを感じます。でも周囲の迷惑にならないように安全に使うには、どんなに古く珍しいクルマでもマトモに走って曲がって止まらなければ意味がありません。そういう観点で今回取り上げるクルマは残念ながら×ですね。ある種アコガレなんですが遅すぎて迷惑。あんまりカッコよくないし。

そんなクルマは何かというと、プジョー・ベベ(PEUGIOT BEBE)。ベベというのはフランス語でベビーのことで、文字通り小さい!全長はたったの2.6mしかありません。車重は300kgちょいです。
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プジョー・ベベは1904年のパリ・モーターショーで発表されました。あのエットーレ・ブガッティの設計です。
小さい2シーターの車体はブガッティらしく20世紀初頭のクルマとしては斬新な設計で、当時常識だったチェーン+スプロケットではなくプロペラシャフトで後輪を駆動していました。それにラック&ピニオン式のステアリングを採用していたんです。
エンジンは水冷単気筒652ccの7馬力で、最高時速は40km/hほど。遅いです(笑)。
このべべはタイプ69というコードネームを与えられ、1905年のみ生産されました。パリ・モーターショーでは大人気を博したんですけどね、たった1年だけ。何か事情があったんでしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=J6iXdaBaNEs&feature=youtube_gdata_player

そして1912年のパリ・モーターショーで殆ど同じクルマ(前のモノと見分けがつきません)がドイツのワンダラー社から出展されます。フランスでもベビーの復活を望む声が強かったのか、プジョーがライセンス生産をするんですね、コイツの。1913〜16年です。
コードネームBP1が与えられた「ニュー・ベベ」は、水冷直列4気筒855cc(10ps/2000rpm)に格上げされたエンジンが搭載されていましたが相変わらず遅く、今日の路上ではママチャリにも勝てないでしょう。プジョーも「これはイカン」と思ったのかミッションを2速から3速にしたりアガキますけど。

プジョー・ベベはタイプ69とBP1合わせて3095台作られました。ブガッティの設計でもあるこのベベ、小さくて変なクルマが好きでホンモノのブガッティが高価すぎて購入できないボクは真剣に入手を考えた時期もあったんですが、よく考えてみれば要らないなぁ。だって遅すぎて使えないでしょ。今の道路事情では。周りに迷惑なだけ。金も無いし(笑)
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