次々と強盗を繰り返していた若い男女3人が、最後の一仕事にために目をつけたのは、寂れて人のいない町の中にある一軒の家。
家に住んでいるのは、大金を持っていると噂されている盲目の退役軍人の老人が1人と、犬が一匹だけ。
楽な仕事だとたかをくくって深夜に忍び込んだ3人だったが、恐怖の一夜を体験することに…。
この作品、盲目の老人がいろんな意味で怖い。
まず目立つのが、異常なまでに発達した聴覚。
家の中の音をすべて聴き分けて、ささいな床の軋む音や呼吸音に反応して敵を追いかけてくる。
そして元軍人というところ。
素手の格闘に長けていて、射撃もできる(音のした方角へ勘で撃つ。)
こういうところを頭に入れて、作品の最初のところを見ていると、なんとなく「ボンクラ強盗達が舐めていた盲目の老人は、実は座頭市のような凄い人で、彼らが返り討ちにあってしまう」という爽快な展開を想像していました。
製作は「死霊のはらわた」シリーズのサム・ライミ。
作品冒頭の強盗達の計画が成功するか?というサスペンス展開から、じわじわとホラー展開になるところが上手い。
次第に盲目の老人の正体が明かされるにつれて、強盗達に「早く逃げろ!」と言いたくなるほど共感w
ターミネーターやゾンビなど、「怖いモノに追いかけられる」古典的ホラー映画はたくさんありますが、そういう系譜の作品が好きなら楽しいw
絵の撮り方は全体的にオーソドックスですが、緊迫感のあるシーンでは映画「パラノーマル・アクティビティ」のような、ハンディカム撮影の映像を彷彿とさせる演出が現代的。まるで目の前で見ているような緊迫感がありました。
最後に一つだけ苦言を。
タイトルの「ドント・ブリーズ」。邦題で損してます。
最初に邦題を見た時、「ドント・プリーズ(don't plaese)」かと思った。なんのこっちゃ⁈
原題は「don't breath」(息を止めろ)。
作品を見ていたら、意味がわかります。
面白かったw
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