今年没後20年となる武満徹氏に関するコンサートが色々開催されたものの中で
音楽情報誌「ぶらあぼ」に、ギターによる演奏会を見つけましたので、本日銀座
まで赴きました（久しぶりの銀座の夜景です）
生没年に関わらず、武満氏の作品はしばしば演奏されるものの、映画音楽とか
ギターの編曲ものはレアで、今回の演奏会は「オマージュ」と題されるだけあって
武満作品だけではなく、氏が生前好きだったと言われる曲目も含まれます
ビートルズやピアソラはある程度想像は付きますが、MJQのレパートリーである
「ジャンゴ」がお好きであったというのは意外でした
また「シンドラーのリスト」はお嬢様と最後にご覧になった映画とのことで「こんな
きれいな曲を書きたいな」と仰っていたそうです
前半はギタリスト鈴木大介氏によるソロで、後半はギターがもう一台（田口悌治
氏）、バンドネオン（北村聡氏）にベース（吉野広志氏）、ドラムス（芳垣安洋氏）が
加わってのコンボ演奏です
鈴木さんはNHK Eテレの「らららクラシック」で武満編曲によるギター作品を弾か
れており、作曲家武満本人から「今までに聴いたことがないようなギタリスト」
との評を受けているのに、実際にお会いしたことはないのだそうです
本日の演奏を聴いて（そして視覚的に観て）みると、武満氏自身もギターをよく
されたのだということがわかります（ギターを弾ける人にのみ書ける音楽）
また、戦後まもなく（10代の頃？）米軍キャンプでピアノを弾いていたという事で
ジャズに関する造詣の深さも作品に（主として映画音楽ですが）反映しています
映画音楽とは言っても、耳になじみやすい作風ばかりではなく、オーケストラ
作品に見られる前衛的要素も取り入れられており、しかしどれも心に沁みる
独特の武満サウンドに満ちていて、アンコール2曲を含めて終演は21時25分
たっぷり聴かせていただきました
没後20年
武満氏はワタシの父と同じ年に亡くなられたのです
set list
A.Barios：郷愁のショーロ
Lennon/McCartney：Here,there and everywhere/Hey Jude
J.Williams：シンドラーのリスト
A.Piazzolla：Adiós Nonino
武満徹：今朝の秋
武満徹：森の中で �機´供´�
−休憩−
J.S.Bach：マタイ受難曲より 愛ゆえに我が救い主は死に給う
武満徹：夢千代日記/伊豆の踊子/からみ合い/狂った果実
J.Lewis：Django
武満徹：乱れ雲/日本の青春
E.Morricone：1900年のテーマ
武満徹/芥川也寸志：太平洋ひとりぼっち
アンコール
武満徹：３月のうた/映画「写楽」より”青春群像”
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