mixiユーザー(id:1506494)

2016年10月05日19:09

475 view

幽霊@紀伊國屋ホール

さて明後日となりまして、”その余”はイプセン作「幽霊」の舞台を観て参りました
演出は当然鵜山君であります

イプセンと言っても「人形の家」と「ペールギュント」しか知りません
知っていると言っても「ノラが自立して家を出て行った」「ペールギュントが
旅に出て、ソルヴェイグが待っていた」程度の超々粗筋だけです
いわんや幽霊に於いてをや

事前に学習するにしても、岩波文庫は既に絶版となっています
なので、企画制作したシーエイティープロデュースのウェブサイトにあった
あらすじがすべて
 https://www.stagegate.jp/stagegate/performance/2016/yuurei/index.html

因習に捕らわれることを嫌って家を出たノラに対して、因習に従って
すべてを自らの中に閉じ込めたアルヴィング大佐夫人がヒロイン
しかし、その封じ込めた夫の醜聞を洗いざらい告白し始めるという
怖いお話であります

キャストは、元宝塚トップスター、元劇団四季、俳優座所属にしてジョージ・
クルーニーの吹替え専門などという、ワタシにはなじみのない方ばかり

それぞれ出自の異なる方たちなので、セリフ術も全く違います
これは演出家が、無理に統一しようなどという考えは持たず、強引に
灰皿を投げつけて自分のカラーに染めようとはしなかった
逆にそれぞれの俳優と議論を重ねて、それぞれのカラーを引き出そうとした
表れではないかと思います(「桜の園」のときと同じですね)

息子オスヴァル役を演じた、一番若い安西慎太郎さんが、床の上をのたうち
廻り、鵜山色に忠実だったのではないかな(若さゆえ)

公演パンフは1500円(!!!)という破格の値段だったので、購入を断念
中古の岩波文庫もAMAZONで送料込み5673円(!!!!)という驚愕すべき
値がついておりましたので、とても手が出ません

というわけで、折角アルヴィング夫人が秘められた謎を白日の下に
曝したにもかかわらず、詳細は知るべくもなく、より深い謎が残されました
この戯曲は結構上演されているようですから、いつの日か再び見る機会が
あるかもしれません
その余はそのときにでも

BGMは耳に馴染みのないピアノ曲でしたが、もしかしたらグリーグの叙情
小曲集の中からセレクトされたのかな(「春に寄す」ぐらいしか知りませんが
さすがにそんなベタな選曲はしませんね、鵜山君)
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2016年10月>
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031