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2016年09月29日11:23

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日露戦争(46)

三「この戦争最大のキーポイントである旅順攻略戦。その役を任された、乃木大将率いる
  第三軍は6月6日遼東半島に上陸し、6月8日には大連市内に入った」
歩「旅順の地形は南が海、東と北と西にはそれぞれ山がある、という陸上からの攻略も行
  いづらいまさに天然の要害デス。ロシア軍はこれ等三方の山にコンクリートで固めた
  堅牢なトーチカを建設しておりました」
榴「ただし予想よりも早く戦争が始まったので、完成度は4割程度。特に西側の二百三高
  地はほとんどトーチカが完成していない状況だったね」
三「4割程度でもあれだけ手こずったんじゃからなあ。さてその旅順に立て籠もっていた
  ロシア軍の兵力はおよそ4万4千じゃ。対する第三軍の兵力は5万1千じゃった」
歩「あれ?こういう防御陣地に籠る敵を攻略する、いわゆる攻城戦って・・・」
榴「通常防御側の2倍から3倍の兵力が必要、とされていますな。しかしこの場合、ほと
  んど同数の兵力デス。しかも天然の要害に加えてトーチカのおまけまでついている」
三「はっきり言って大本営は旅順攻略を楽観しておったのじゃ。何せ日清戦争では、わず
  か1日でほとんど損害も無く、攻略に成功していたからのう」
歩「それと陸軍はもともと旅順は攻撃対象としていなかったために、旅順要塞についての
  情報入手や、戦術の検討などといった準備を全く行っていませんでした」
榴「そんな状態で、欧米列強が感嘆するほど堅固な旅順要塞を、遅くとも半年以内に落と
  す、ってほとんど無理ゲーなんじゃないの?」
三「無理だね。せめて有坂大佐の意見を入れて、28センチ榴弾砲を持っていっていれば
  まだ少しは可能性が出てくるけど、それも大本営が却下しちゃったわけだからねえ」
歩「こうしてほとんど遂行不可能な命令を背負わされた乃木第三軍ですが、6月26日ま
  でに旅順から20キロほどの場所まで進出していマス」
榴「旅順から20キロ圏内には、前進陣地と呼ばれる防御陣地が至るところにあった。ま
  ずはこの前進陣地を攻略していく必要があった」
三「1カ月近くかけて準備を整えた第三軍は、7月25日から前進陣地に対する攻撃を開
  始したのじゃ」

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