mixiユーザー(id:6972928)

2016年09月29日03:26

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いくらの付加価値を計上できるか?

「自車保有は長距離移動に便利」

みたいなことを言うと、
ちゃんと計算したのか?みたいな反論があってなあ。


更に、今週初頭に
前のsmartから3年長期ものだったアルトの任意保険を継続しようと
某メーカー系自動車ディーラーに出向いて
見積もりをみて、驚き。

去年は車両保険なしで約2万円の支払額だったものが
今年は枠組みの変更などに対応してほぼ前年同条件に近づけ揃えた額で
約25000円に。

え?何?一気に25%もアップするの?マジか?
事故条件とか年齢条件とかの割引条件も一緒、
等級はmaxのままなので割引の進行もないが減退もなくて、25%アップ。

アルトもネット保険にすることも考えたが、
例の衆議院議員嫁に跳ね飛ばされた事故の対応から
弁護士費用特約などの車輌に限定されない特約を非ネット系にしておく意味が
あることを思い知った後では、これだけはネットには移行できないなあ、と。

まあ、比較している年額は厳密には計算条件が3年前のものなので、
単年契約同士では去年から25%ものアップにはなっておらず
徐々に上がっていただけなのかもしれないが、
それにしても3年で25%ものインフレ。

んー、物価上昇誘導は自動車損害賠償保険系には
ちゃんと機能しているのね(苦笑)。そんなところだけは要らんのに。。。

これで若年層の車離れをウンウンとか言うのは
都合のいい話だよねえ。
任意保険だけで、冗談じゃない負担になる。
てか、「じゃあ任保は要らんわ」で乗って、
事故ってから揉めるような事例が増えて当たり前。

原因はこまれた自民党安倍と黒田日銀総裁の低金利政策にもあり。
保険会社の営業外収支として得ていた保険金の運用益が
利回り低下で激減したために、結局掛け金自体から経費を払う割合が増え、
同時に昇給圧力なんぞがあれば、固定費削減による利益率改善もならず。
経費一緒で経常利益を保つには、営業利益そのものを上げましょう、
マスの取り合いは激しくて契約者の大幅増なんて見込めるわけもないから、
じゃあ、掛け金自体の値上げしましょうね、となるんだろうな。

支払い保険金の金額増もあろうし。
でも、メーカーは自動ブレーキとかで事故が減るんだなんて
平気な顔で言ってるわけだから
保険金支払いの母数は減っていなければいかんわけで、
その辺の実状はどうなんだろうかね?


あ、保険屋の事業考察ではない。

車は金食い虫で
こんなのをわざわざ持ちたがる若年層が減って当たり前、という
ネタで書くつもりだったんだ(笑)。


まあ、その通り。
自車の保有に何のコストメリットがあるかなんてちゃんと計算していないし、
実際はやっぱり殆どの車種においてはコスト増にしかならないとも
思っていたのだが、どれ程というのを把握していたわけではない。
いい加減な主観だけでものを言うのも確かに無粋ではある。

わたしのアルトでやっとコスト的には見合うかな?とか思って
これを機会に簡単に試算してみたが、
「とんとん」くらいだなんて思っていたのは、
それはとんでもなかったね(苦笑)。

※まあ、そもそもこのアルト1台だけじゃなくて
 明らかに「娯楽コスト」でしかない車両を保有しているので
 少なくともわたしに於いては
 最初からコストの観点からだけ評価しているわけじゃないのだが。
 ただ、逆にノーテンキな浪費許容家なわけでもなく、
 レンジ感覚はキチンと持っているとは思っている。


まず、アルトの新車購入時の総支払額が97万円。

安い、、、のかな?
前のSMARTが15年乗って、購入時の価格が
トゥインゴの買取額を引いて約190万円。
それからすれば半額だが、
わたしは根がケチなんだろう、97万円の価格ですら

「安い」

という感覚にはなれない。

同じく15年乗ってガタガタで下取られるとしよう。

3年目の初回車検のみ重量税免除、
以降、5,7,9,11,13年目の車検は課税、
13年目の検査では重課税になるのかな?

まあ、重課税額は分からないのでそこは無視して、
ディーラーに出し、自賠掛け金のインフレなし、
運良く重篤な故障箇所なしの仮定で

自賠責約27000円
証紙類約2000円
24ヶ月点検整備25000円
代行手数料10000円
軽減重量税5000円

として、3年のみ64000円、以降5回は69000円で
総額40万9000円。

これ以外の整備費用として
エンジンオイルとオイルフィルター、タイヤは
最低限挙げておく。

エンジンオイルは年2回、約4000〜5000kmで交換。
オイルフィルターはエンジンオイル2回に1回と仮定。

実払いベースで、
オイル2回で5000円、フィルターが1800円(工賃込み)なので
6800×15年で10万2000円。

年間走行はわたしの走行実績で年平均約8700km。
15年で130000kmだが、タイヤが約50000km持てば2回交換。
1本約4000円+バランス500円の国産エコタイヤ4本を2回で36000円。

その他ギアオイルなどもあるが、ここでは無視。

任意保険が上述したように、年額25000円でこれもインフレなしとすると。
最初の1年が20000円だったこともあえて車有利な方向で加えて
総額37万円。

自動車税が7200円登録なので、13年まで7200円、あと2年分は12900円で
11万9400円だが、百円単位までは面倒だし誤差範囲なので12万円で(笑)。

駐車場代が大阪府郊外の青天砂利面でも安めだと思うのだが
月7000円でなんと15年で126万円。
東京都特別区内の月2万とか3万なんてザラな場合は、、、ねえ(苦笑)。

最後に燃料費だが、
上記条件で年走行8700kmをアルトの燃費を
現在の平均燃費計が示す24.5km/lとして
更に1リッターレギュラーガソリンが120円でこの先もほぼ安定するという
あくまでも「仮定」で計算すれば、639184円。同、丸めて64万円。

全部加算すると、総額3907千円。
最終的に15年モノのアルトに2,3万円の下取りもつくだろうし、
逆に上で一旦無視した他の油脂類を考慮して
15年の総額を390万円とする。年間だと26万円だな。


さて、公共交通機関だと、
車輌、車検、油脂、タイヤ、任保、自動車税、駐車場代が
全て不要。
純然たる移動コストの燃料代が運賃と比較してどうか、にかかる。

実例で、先日の御殿場往復を挙げる。
名古屋まで近鉄+JR東海の普通列車のみの最節約行程で
片道約7000円。
420kmを上記燃費と単価で2057円。

高速道路を使わないで移動コストをガス代だけにすれば、
公共交通の約0.3倍。

例えば福井まで近鉄+JR西日本で約4000円。
約250kmだが、計算し易く245kmとして10リッターで1200円。
これまた公共交通の0.3倍。

中距離以上の移動で対鉄道だとこの辺りが平均的なものだろう。

また、うちから大阪市内の近郊移動で、大体運賃600円程度。
距離的に30km辺りが平均的なので、ガス代なら147円。
近郊区間の運賃は距離単価が安めだが、
乗り換え初乗りの回数があったりするのもあろうな、
自家用車比率が0.25倍程度まで落ちる。

ただ、近郊区間で都心向けて移動する場合には、
自動車は置き場が必要になる。
郊外移動の場合は、
行き先には備え付けの無料提供の駐車場があるケースもあるので無視したが、
都心部では備え付けでも有料である場合がほぼ全て。
安いところを見つけても大阪市内だと30分300円、
細切れだと10分100円ってところか。
往復で費用を分離して、片道に50円加算すれば
結局、0.3倍程度に戻る。

なので、単純にガス代を0.3で割った金額を
公共交通で全てを賄った場合だとすれば、
15年間の総額で213万円。


213万円対390万円。

差額、15年で177万円。年間で約12万円差。
月1万円の負担増が自家用車を所有することに係るコスト。

、、、なのだが、
飽くまでもアルトの車輌金額、アルトの燃費で軽四輪を
大阪府近郊地域くらいの置き場や運賃コストという
かなりの好条件で、のこと。

それでも毎月1万円の出費増。

数年前の某銀行の調査で、
サラリーマンの平均月額小遣いが約4万円。
年齢傾斜があると思うので、
平均的若年の可処分の薄さは推してはかるべし。
1万円ってのは単一目的で可処分総額の何十%をも占めるってこと。

そりゃ、車に費やすだけの魅力があるんかい?ってことね(笑)。

結局だから、新車にしても旧車にしても
本質的な「走る機械」というよりも自己演出のツールとして
外見ファッション性にばかり価値を見出す方向に走らざるを得ないわけだよ。

※裏付けは端折るが、最近の若年の消費動機の上位に
 「承認欲求」というのが急激に増大しているということなどを想起して。

それが自家用車を所有するコストの実態だということだ。

計算してみて、
正直1万円は付加価値として支払い許容できる上限の方に近い数値だと思う。
含み資産価値がむしろ上がってゆく方向の歴史的資産には程遠いし、
運転自体から得られる享楽的価値が前車SMARTくらいあったとしても
S600じゃなくアルトのような用途向けの車に於いて
初期コストで200万円を超えてくる(月割で+6000円以上)ようなのは
今のわたしのコスト感覚にとっては愚であるなあというのが
結果的に具体的金額に落とし込んだレンジ感であった。


条件的に、単身移動の場合なので、
これが夫婦などで全ての行動を共にするという場合は
原則としてはやや逆転して9%程の出費抑制になる。

しかし、現実的には夫婦が全く同じ行動にはならないので、
2人の場合で自家用車が「得」に転じることは稀だろうが、
更に子供が出来たら、祖父母が居たら、など、
「得」側に傾ける可能性もまあまああるだろう。

但し、アルトの車体を24.5km/lの燃費で
最低出費を維持して15年乗った場合ね(笑)。

これと同等以上の燃費を出せている車がどれだけあるのかな?(笑)


自分の中で「この車が必要なんだ」と自己暗示にかかっているような状況で
公正な価値評価は出来ないから、
結局、後日、というか、極端な話、車に「乗れなくなった」ような
将来の環境下でその1万円が妥当な追加コストなのかが
やっと判断できるようになるのかもしれない。

また、その状況でも車で行った先の思い出などによるバイアスがかかって
過剰に自家用車ありに有利な評価を下す可能性がある。

実際はわたしのように普通列車で御殿場までってのは少なかろうて、
名古屋から静岡や三島まで新幹線だろう。
近鉄部分も八木から名古屋まで特急だろうな。
だとすると7000円が12500円程度になる。

しかし、一方で御殿場まで下道のみってのもまた希少で、
普通は高速使いまくりだろう。
この場合、西名阪、近畿道経由で東名御殿場まで
深夜割も入れても軽四約5600円。燃料費計で7700円。
この場合、自家用車比率は0.6倍程度まで悪化するので、
もっと所有コストは上がる。

こういうことをもっと具体的に明らかにした上で、
車輌を販売する側、保険などの付帯物を販売する側も
なぜその費用があればどういいことがあるのかを
真摯な姿勢でアピールしてゆくような努力を行わないと、
コスト神話にしてもコスト脅迫にしても
正しく受け止められた上で納得して払ってくれる消費者を増やしたり
少なくとも確保してゆくことが出来ないのではないか?なんて
ちょっと考えてしまったわけだ。

でないと、結局車のマーケットに寄与してくれる消費者は
本当のところは平気でバンバン車を買い替えてみたり
何百万円、何千万円の車を買ったり、
高いそのコストをバンバン払ってくれるだけ
裕福な「特殊な立場」の人間である部分の条件がより
厳しくなっていってしまうのだろう。

各社とも「自分さえ良かったら」で
自社の属するローカル市場に閉じこもるのではなく
関連マーケット全般に亘って俯瞰的に見て

「ちゃんとした価値企画と説明」

をしてゆくフェイズにあるのではなかろうか。


因みに「わたしは中古だからもっと安く上げている」とかいう反論は
以前に別の記事で比較したように、
アルト新車を15年に勝つのは難しいよ。
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