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2016年09月25日20:14

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ブルックナー 交響曲第4番「ロマンティック」

いきつけの音楽喫茶にいくと、
ブルックナー、交響曲第4番「ロマンティック」
のライヴ映像が再生されていた。
(下野竜也指揮、オケは忘れた)

実にまじめ、誠実な指揮、演奏。
フォルテシモは良くなるが、うるさくなることはなく
美しい響きで、好感の持てる演奏であった。
(たぶんハース版だったと思う)

ただ、誠実に演奏すると、いいことばかりでもない。
この曲、長い、というか、冗長過ぎるのだ。

昔の演奏、フルトヴェングラーやクナッパーツブッシュは
いくつかの部分をカットして演奏していた。
あれは、
「カットしたほうが良い」
「カットせざるを得ない、カットしないと長すぎて退屈する」
という思いがあったのだろう。

カットすると「カットするな」と言われるだろうし
ノーカットだと「長すぎて緊張感が持続しない」と言われる。

この曲は、ブルックナー入門曲みたいに言われることもあるが
1番、3番などの若々しさや、7〜9番の圧倒的な傑作に比べると
過渡期的な感じもする。

昔は、よく朝比奈隆のブルックナーを聴きにいった。
5番、8番、9番。
いずれもいまだに覚えているくらいだ。

しかし、あの時は、ブルックナーがよくわからなかった頃や
ブルックナーの面白さに開眼した頃だ。

今だったら、あんなに熱い思いでコンサートに行くだろうか?

下野竜也のブルックナーは、いい演奏ではあったが
ちょっと老成した感じであった。
(ハース版は地味だ。クライマックスでシンバルを使わない。
シンバルを使うノヴァーク版のほうが効果的だ)

この曲が、ブルックナーの過渡期であるように
日本人のクラシック演奏芸術も、過渡期に入ったということなのだろうか?
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