将棋ソフトを倒す方法

先日NHKで山崎隆之八段と最強将棋ソフトPonanzaの対局をやっていた。結果は山崎八段の完敗だったが、明らかにあれは山崎八段の戦略ミスだった。

過去の人間同志の対局の手順をすべてマスターし、さらにそれ以上のノウハウを持っている将棋ソフトに人間の定跡は通用しない。また、中盤以降の難しい局面は技術力で人間を上回る将棋ソフトの方が圧倒的に有利なので、序盤でかき回し、将棋ソフトの弱点を事前に研究しておくことが、将棋ソフトに勝つためのポイントになる。

そのようなことはわかっているはずなのに、山崎八段は、今までの自分のペースを乱されることを恐れるあまり、将棋ソフトの弱点と思われる奇策ではなく、普通の定跡で将棋を始めてしまった。また、将棋ソフトの強さからくるプレッシャーの影におびえて、重要な局面で疑問手を出してしまった。（つまり、考えすぎということ）

将棋であれ、スポーツであれ、なんであれ、ゲームにおいては、相手の弱点やクセを事前に研究し、まだ形勢の固まっていない序盤でかき回すことが、強い相手に勝つポイントかもしれない。

しかし、Ponanzaの開発者は東大の理工系卒の人ですが、賢そうな顔をしていましたね。過去の最強将棋ソフトBonanzaのノウハウを活用したとはいえ、一種の天才なんでしょうね。