■山行概要
◆【西上州】
妙義山(表妙義)
◆2016/6/4(土）〜2016/6/5(日)晴れ、気温23℃
◆日程は1泊2日だが、山自体は日帰りの登攀
所要時間3:55(コースタイム3:00)、累計高低差約600m、歩行距離不明(登攀路のため未計測)
◆9:30/道の駅「みょうぎ」到着⇒9:50/白雲山登山口⇒10:35/大の字分岐
⇒10:45/大の字岩峰登頂(ここで11:00まで小休止)⇒11:05/大の字分岐
⇒11:15/辻⇒11:30/奥の院(ここで12:10まで岩登りとお昼休憩)⇒12:20/辻
⇒12:35/見晴台⇒12:50/二本杉茶屋跡⇒13:00/中間道⇒13:20/中間道登山口
⇒13:25/道の駅「みょうぎ」へ帰還 ※駐車は登山者用の駐車場
実に3年半ぶりに妙義山に行ってきました。妙義山はこれで3回目ですね。今回も御多分に漏れず、「うけもち登山部おとなの遠足」企画での山行です。
初回は2011年の7月。記念すべき登山デビューの山行です。
これ↓
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ハイキングコースを歩くのもヒーヒーして体力の無さを痛感しましたなあ。お昼ご飯の時に自分以外全員がワインを飲んでたのが信じられなかった。
で、2回目は2012年の11月。何一つ達成感のない悔しい山行でした。
これ↓
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一人別行動を取り、途中からコルに上がったものの岩場に太刀打ちできず、時間切れで引き返し、ただ中間道を急いで通過しただけという残念な結果。下山途中でサングラスを紛失したんだっけ。
ずっとリトライしたい思っていたんですが、色々あってなかなか実現せず今に至るのですが、今回部室で「久々に新緑の妙義に行きますか」って話があって即参加表明。過去最高人数の22人が集まりました(2名欠席が出たので、当初は24人の予定でした)。
で山行当日。朝6時半に水道橋の部室に集合。ミニバン4台(ステップワゴン2台とヴォクシー2台)にフル乗車で出発です。途中断続的な渋滞はあるものの、ほぼ予定通りの時間で9時過ぎには道の駅みょうぎ傍の登山者用駐車場に到着。支度をしてぞろぞろと歩き出す。この人数、まさに遠足。完全にツアー状態。マイクロバス借りてもよいんでない？って感じです。
集合は反対側の仲之岳大駐車場に14時。今回は2つのチームに分かれます。一つはいつも通り中間道をハイキングする組。途中の大砲岩エリアに寄る人は任意＆自己責任で。初参加の人もかなりいるので、ほとんどがこっち。もう一つは上に上がる組。顧問と部長を筆頭に自分・OG原さん・HGさん等総勢6人。6人中5人がクライミング経験者。上と言っても稜線ではなく奥の院まで。制限時間が4時間前後しかないため、色々検討した結果、妙義神社から大の字、そこから辻に出て奥の院、少し岩で遊んで辻に戻り、第一見晴らしから中間道を妙義神社まで戻るコースです。これだとコースタイムが3時間弱。進行度合いによって岩遊びで時間調整をし、14時に間に合うよう車4台を仲之岳大駐車場に移動させる算段です。
日が昇って気温はぐんぐん上昇。妙義神社の長い長い階段を登って行きます。もう既に汗だく。登山口に入る前のここの階段はホントにきつい！みんな神社でお賽銭を投げてお参り、安全登山を祈願します(自分は昨年の経験からお参りはしておりません。お参りと安全との間には何の因果関係もないことを実感したので。気持ちの問題かも知れませんが、気持ちだけでは安全は確保できないのです。必要なのは技術と知識と経験と体力なのです)。ここでメンバーは左右二手に分かれる。中間道組は左へ、奥の院組は右へ。初めてのコースにわくわくする。
【大の字へGO!】
石段を下りてしばらく行くと「上級者コース」と書かれた看板が。ここが登山口なのだが、枯れた沢沿いにいきなりの急登が始まる。でもまあ大丈夫。何せ今回は荷物が軽いからね。25リッターのデイパックに水を1リッター。山飯はやらないので食材やコッヘルやバーナーは今回無し。熟考の結果、ロープ類も持たないことにした。クライミングギアはアルパイン用の簡易シットハーネスにシュリンゲとカラビナを付けただけ。長い鎖場でのセルフビレイのみを想定。あとはファーストエイドキットと雨具くらいしか入ってない。お昼はコンビニのおにぎりだけ。行動食はクリフバー1本のみ。
ここ妙義山はかなり特異な山なんですよ。危険度高めのスケール小さめ、何度か書いてますが「巨大なフィールドアスレチック」という形容が一番しっくり来る。むしろジャージの上下の方が動いやすいんじゃないか？と思ったり。あと荷物が大きいと岩稜帯の通過で挟まったり引っかかったりするし、更に重いと危険個所の通過時にバランスを崩すので逆に危ないのです。
さて、細身の健脚3人は予想通り、あっという間に先に行って見えなくなってしまいました。重量級鈍足の自分とHGさん、最後尾に顧問の梅さんの3人でゆっくりと急登を上がって行きます。途中何ヶ所か天然の岩場が出てきますが、問題なく通過。以前だったら考えられません。2012年の時は中間道からコルの堀切に上がる途中、スラブ状の岩があって登り下りで難儀したのですが、やっぱクライミングやってると違いますねえ。途中、梅さんからも
「いやあ、初めて妙義に来た時とは見違えるようだねえ。体力もついて岩まで登るようになって、大したもんだ。普段練習してるだけあって岩の通過も安定してるねえ。」
とお褒めの言葉をいただき、素直に嬉しかった！
しばらく行くと長い鎖が出て来た。斜度は大したことないのだが、歩くには傾斜がきつく、三点支持で行くには体が前傾になり過ぎて非常に歩きつらい。何でこんな処に何十mも鎖があるのかわからん(岩がツルツルしているので、雨天時の下山用かな？)。なお「山と高原の地図」には「ここの鎖場を困難と感じたら、ここで引き返すこと」って書いてある。ふーん。
中腰で斜面を登り切ると本日の一つ目の目的地、「大の字」に到着。大の字とは文字通り、漢字の「大」なのですが、これは大日如来の「大」なんだそうです。その昔、妙義神社に参拝出来ない遠くの村人でも拝めるよう、山の斜面に設置されたのだとか。今は鉄製ですが、大昔は木で出来てたんだってさ。ちなみにこの大の字、斜度70度位の絶壁に鉛直方向に円柱をぶっ刺したような岩峰の上に設置されております。色は白ですよ。緑の背景に真っ白な大の字なので妙義神社からも良く見えます。
さて、先行3人の内2人(OG原さんと部長)は既に岩峰に上がっている模様。他の登山客が降りて来るのを待って、大の字にクライムオン！すれ違いの人達はみんなヘルメットにハーネス、ハーネスにはガチャ装着でザイルを担いだガチ仕様の方々ばかりでした。きっとこの後稜線に上がって白雲山から金洞山まで縦走するのでしょう。軽く挨拶をしたら荷物をデポして岩の取り付きへ。ちなみに自分だけ荷物は背負ったままです。これは昨年の経験から怖くて背中を空けたくなかったので。あの時はザックのおかげで脊椎と腰椎をやられないで済んだからなあ。他のメンバーはここでようやくヘルメット装着ですが、自分は駐車場からヘルメット被りっぱなしです。これも昨年の経験の恐怖心からですね、もうヘルメットが帽子替わりです。
上を見上げると高さは鉛直に10mくらいでしょうか？思った以上にホールドがあるので、顧問の指示もありせっかくなので鎖を使わないで登ることに。サクッと登頂。一気に視界が広がる。
「うわー！！」
これは凄い！何て展望だ！中間道はやはり標高が低いのと樹木が視界に被るため、見晴らしのいい場所は高度感はあってもここまでの景色は見られない。2回目の山行ではバラ尾根のピーク手前で引き返したため、この絶景は見ていないのだ。それだけに感動もひとしおですぜ！ただしこの場所、要注意！一見土に草が生えていてただの高台に思えるが、円柱状の岩峰なので縁は垂直に切れ落ちているのです。縁に草が生えてて際が良く見えない。一歩踏み外したら数100m真っ逆さまなのです！逆に上を見上げるとどうだろう。稜線が間近に見える。こんな高さまで登ったのは初めてなので、非常に感慨深い。空にはパラグライダーがいくつも舞っているじゃないか。
なんて気持ちがいいんだろう！大の字の看板でひとしきり記念撮影をして降りることに。梅さんの指示で下りは安全優先で鎖を掴んで降りる。が、これが思った以上に怖い。ハシゴと違って鎖が生えているのが足元なので、手で鎖を掴める所までは普通に岩を下りないといけない。そうこうしている間、顧問の梅さんは鎖の無い面で岩を登ったり降りたりしている。スゲーなあ。
さて、荷物をデポした場所まで戻り、再び6人が全員集合。これから本日のハイライト、「奥の院ルンゼ内直立3連30m鎖場」に向かいます！
【奥の院へGO!】に続く。
■写真解説
�‖腓了�の裏側。よく見ると大の字、溶接してないのです。全てボルト留め。ヘリは使わず、きっと分解して歩荷して上で組み立てたんだろうなあ。
��大の字からの眺望。この辺の地理はあまり詳しくないので、正直正面に見えているのがどこで何なのか、さっぱりわかりません。のでノーコメント。
�Ｂ腓了�岩峰を降りるところ。垂直に10mほどありますが、見ての通りホールドが沢山あります。下りは安全のため鎖を掴みましたが、登りは鎖は不要。
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