すんません、時事ネタです。
「笑点」6代目司会に春風亭昇太さん 桂歌丸さんの後任:
http://www.asahi.com/articles/ASJ5P3C28J5PUCVL002.html
基本、観ない番組なので、どうでもいいといえば、いいのですが。
でも、ちょっと意外だったし、昇太は好きなので、どうなるのかなと思ったりは、します。
いえ、番組の司会は、うまくやるでしょう。
気になるのは、噺家としての昇太のこれから。
芸風からして、”年の取り方”が難しいよなあ、と思っていたのです。 師匠の故柳昇さんのように「何歳になっても大丈夫な芸風」を打ち立てるには、たぶんどこかの時点で、ネタや語り口の再調整が必要。
でも、それってけっこうな微妙なこと。 年の取り方に失敗したら、元も子もなくしちゃう、なんてことだってありうる。
とはいえ、これまでのように”若いまま”で通して、いつまでも大丈夫、ではないでしょう。 あの手のフラ (キャラの可笑しみ) 抜群の、明るくスピーディな芸風って、年取るときつくなってくるっていうのは、たとえば晩年の先代三平さんを思い出しても、わかること。
渋くなったり、重鎮になったりできない芸風って、大変なのよ。
(だから、木久蔵改め木久翁さんは、偉いわけで。 いやまあ、スピードより間を使う、本格の修行をしっかりしてきたってことが、背景にありますけどね。)
というようないま、『笑点』 の司会になったことが、今後の芸の展開にとって、吉と出るか凶と出るか。
いやまあ、頭のいい人なので、ご本人がいちばん、いろいろ考えてるとは思いますけどね。
とにかく、全国放送の知名度にしがみついて、噺家として化石化とか遺跡化とかしちゃう、というふうにだけは、ならないでほしい。
現代の落語家の生態を批評的にイジった怪作、もとい名作、「青春にてやんでえ!」で世に出たお方なんだからさ。
ああ、あと、落界セイジ的な興味込みでいうと、司会が若返ると、出演者のラインナップの年齢構成上のバランス問題が出て来るよね。
それを意識して、勇退する方の後釜補充以外の人事が行われるのかどうか。
そのへんも、一般論としては、見どころなんでありましょう。
(ま、私は、昇太が一皮剥けるか剥けないか以外は、どうでもいいですけど。)
ログインしてコメントを確認・投稿する