主演 広瀬すず 松岡茉優
前編の上の句は、主人公の千早(広瀬すず)がカルタ部を立ち上げるために孤軍奮闘、昔の仲間や友人達を集めて競技会への出場するまでを描いていました。
ストーリーのテンポが軽快で、千早のカルタへかける情熱に、見ているほうが突き動かされてしまったような感覚でした。楽しいw
さて、この下の句。
登場人物たちの過去の事や関係をおさらいしている、作品冒頭の30分のストーリー展開のテンポが冗長で退屈です。
「映画」なので、セリフで説明するのではなく「映像」で見せてもらいたい。
個人的にですが、昔行われた予選で、若き日のメガネ君が、生意気なクィーンをミンチ(注 作品を見たら意味がわかります。肉まんクン、お疲れ様death…。)にするシーンを、チラッとだけでも映像で見たかった。
相変わらず白目を剥いて爆睡している千早や、吹奏楽部の練習に悩まされるカルタ部の面々のくだりは笑えましたが、肝心の主題が進まないところが歯がゆい。
そういう煮え切らない状況が、カルタ競技のクィーン(松岡茉優)の登場で一転。
京都弁(?)の一方的に見下すセリフに、他人事ながら、主人公でもないのにところどころでカチンと頭にきたり、昭和時代の小学校の遠足のようなファッションセンスが痛いけれどカワイイというか、見ていていろんな感情を揺すぶられる面白いキャラクター。
千早とクィーンは「鏡合わせ」だと思います。
二人とも、心の底からカルタが好き。
カルタを通して友達や仲間を作っていった千早。
ただひたすらに孤独にカルタに打ち込んで、勝者を目指したクィーン。
目指しているモノを追いかけて行くうちに道が違ってきて、やがて相手を憎むようになる展開は皮肉です。
見ていて楽しいし、後味も悪くない。
面白かったw
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