主演 藤岡弘、
仮面ライダーシリーズ45周年記念作品。
まず最初に苦言を。
脚本と構成が悪い。
作品で観客に訴えている「生命」というテーマが、ストーリーと噛み合っていない。
作品に登場する仮面ライダー ゴーストの主人公が亡霊(?)で、生き返るために戦っているという理由はもちろんですが、主演の藤岡氏がテレビドラマを撮影中に重症を負ってしまったエピソードを知っていたので、とても違和感がありました。
藤岡氏演じる本郷猛が高校の授業で唐突に「生命」について講義を始めるシーンは、生徒でなくても呆気にとられてしまう、というか失笑されても仕方ない。
特に後半での展開は取って付けたよう。
他にも、悪役のショッカー達が仲間割れしたり、戦闘員が酒場でケンカをする小ネタとかをザックリとカットして、もっとストーリーを簡潔にした方が良い気もします。
この辺りは、久しぶりにちゃぶ台をひっくり返したくなりましたよ。
藤岡弘、の記念作品なのに、この扱いはひどい。
作品のクライマックスで本郷猛が上着を着替えるシーンがありましたが、その時に肩から腕にかけて大きな裂傷の跡が見えます。
噂では知っていましたが、重みを感じました。
子供の頃に見たヒーローを演じた俳優は無意識に善人だと思い込むものですが、その理想像を壊さずに役者人生を貫いた人は少ない。
そういう意味でも、藤岡弘、は子供達のヒーローです。
悪役が面白い。
長澤奈央が演じるショッカー幹部が、この作品の裏ヒロイン。
白のスプリングコートを赤い血に染めて散るシーンは、悪党の最後にはもったいないくらい綺麗でした。
大杉漣演じる悪役の地獄大使が良いです。
ライダー1号と生死を賭けた戦いを続けてきた悪党なのに、どこか共感してしまった…。
まるでルパン三世と銭形警部の関係ようなw
私見ですが、この作品のライダーと悪役の格闘シーンのカメラの視線が気になりました。
低いんです。
おそらく撮影するカメラの高さの位置は1メートル未満。(あくまで私見です。)
これは、子供から見た視線の高さだと思います。
小さな子供の視点から見ていたら、まるで目の前でヒーローが戦っているように見えるでしょうねw
子供を連れてきた親も、自分が小さかった頃の「低い視点」で作品を見ているうちに、子供だった頃を思い出してワクワクするかな?
面白かったw
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