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2016年03月27日17:45

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クライフの死に思う

クライフがバルセロナ監督時代に
スペインリーグ4連覇を達成したとき
いちばん印象に残っているのは
当時まだ10代だったジョゼップ・グアルディオラを
クライフが下部組織から抜擢して積極的に使ったことだ。

当時のグアルディオラは体が細くて
足が速いわけでもなかったが
ずば抜けたテクニックと
中盤から全体を見渡す確かな戦術眼で
すぐにレギュラーに定着した。

当時、ミランやユヴェントスらに代表される
極度にディフェンシヴなスタイルが全盛だった時代に
正反対の攻撃的でクリエイティヴなバルサのサッカーは
実に魅力的だった。

「月並みなやり方をするくらいなら、自分のアイディアと
心中した方がマシだ」

「美しく敗れる事を恥と思うな、無様に勝つことを恥と思え」

「フットボールの試合は、まず観客を楽しませなければならない」

というクライフは、サッカー選手、監督というより
芸術家であり、バルサのサッカーはその具現以外の何者でもない。

いまのクラシック音楽の演奏には、
技術至上主義、アカデミズム至上主義、
演奏家のビジネスマンと化した生活から
クライフのサッカーのような、クリエイティヴな求道精神が
完全になくなってしまった。

偉大な芸術家の精神は、いまの芸術家には受け継がれなかったが
スポーツや、ほかのジャンルの偉人、哲人に受け継がれている。
芸術家は、そのことを恥じるべきだ。

クライフ監督時代のバルサ4連覇以後は
選手との対立、不仲、そして世代交代の失敗から
寂しく終わってしまったが、
彼のサッカー哲学は、教え子のジョゼップ・グアルディオラに
受け継がれている。

思ったことをはっきりいうクライフからは、自分も大きな影響を受けた。

「ジダンはプレスを受けないようポジションを取ってボールを受け
相手にボールを奪われないようにコントロールしながら味方に
正確にパスするが、リヴァウドはポジショニングが悪いので
ボールを受けても相手にボールを奪われ、倒されて地を這う」

「ワールドカップでのオランダVSドイツで、オランダは
『オランダは敗れたがすばらしいサッカーをした』と言われたが
ドイツは『オランダに勝って優勝した』それだけだ」

思ったことをはっきりいうだけでなくて、理路整然としているのもいい。
安易な反論を許さないだけのものがある。

選手として、監督として、本当に偉大な人であった。
ご冥福を祈りたい。

オランダの英雄クライフ氏が68歳で死去…3度のバロンドール受賞など数々の功績
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=3913888&media_id=138

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