mixiユーザー(id:280973)

2016年02月21日11:41

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『キャロル』


 映画というものは、いかにその時代を再現できているかで決まる。建物、自動車、音楽、服装、髪型、化粧、言葉遣い(単に言葉だけではなくて、他者とのやり取りのなかで醸し出される距離感も含めて)…。これは「時代劇(過去劇)」のみならず「現在劇(今世紀を舞台にした現代劇)」も実は同様であるのだが、いかにも適当にやっている作品が多いこと。手を抜いてはならない。手を抜いてはならないのだ。映画は時代の証言者なのだから。

 そういう意味で、この作品は満点に近い。映画とはウソでもあるから、現実と厳密にいって違っていないかどうかは実はあまり問題ではない。「そのように見えるか、感じられるか」…問題はここである。ケイトの憂いる表情、ルーニーの息遣い。ひたすらに美しく麗しい。映画とは、かくあって欲しい。


 










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