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2016年02月04日00:55

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ちょっと気になっていたパナソニックの回復

■ ちょっと気になっていたパナソニックの回復

パナソニックは世界ブランドだ。大阪の松下電機産業が母体だったと思うけど、ナショナルというブランドで頑張っていた会社だ。それが松下電機産業グループになって、だいぶ前に世界で通用するブランドネームとして、パナソニックにブランドが統一されました。

そのグループ企業のなかにナショナル自転車だったか、松下電器産業自転車事業部だったか。つまりパナソニックブランドの自転車の製作ラインが大きな工場内にあった分けです。

一世風靡したカスタムオーダーのPOSシステムのバイクを生産するラインと塗装するラインが工場内にあり、もちろんチタン合金フレームの手作り行程があって、超絶技を誇る職人さんがいて、チタンのティグ溶接を不活性ガスを吹き付ける方式でやっていて、接合部のビードの奇麗さったら見たことない仕上がりだったことが印象に残っています。

パナソニックのバイクは、パリ在住の加藤一画伯(故人)とツールドフランスの広報宣伝活動を担当する電通の橋渡しで、スチールのラグ付き溶接フレームが全盛だったころ、ヨーロッパのトッププロチームのスポンサードと、スチール製やカーボンモノコックフレームのバイクを供給した経験があり、今でもスポーツ車も作っていて、国産でバイクを市販しています。

そのパナソニックが吸収したのが白もの家電のサンヨー電気です。ニッケルカドミウムの充電可能な電池のノウハウを持っていたブランドで、エネループという充電可能な電池と充電器を市販していました。球種合併後、パナソニックの充電を繰り返して使える電池が飛躍的に進化することになります。

そして、またまた電動アシスト自転車の話になりますが、エネループというブランドネームで電動アシスト自転車を市販しています。なんと前輪のハブの中にモーターを仕込み、前輪で駆動して、停止する時や下り坂の空走時に回生モーターとして発電させて充電するという、FFシステムです。

もちろん電動アシスト自転車の中でも、ヘッドライトの点灯システムや明るさ、回生モーター、小型軽量化しても長持ちする電池性能の改善、前輪駆動など、進んだ考え方を展開しているので注目しているブランドです。FF駆動の自転車は、まさに初期のFF自動車と同じようでした。

前で引っ張られている感が強く、ハンドリングは思ったよりハンドルを切らないと思った走行ラインで曲がってくれない感じがありますが、それは初めて乗ったのでそれを強く感じただけで、エネループに乗り馴れてしまえば充分にコントロールできる範囲です。

そういえばパナソニックの電動アシストバイクのプロトタイプは、前橋の室内競輪場での90年の世界選のとき、競輪競争の先頭引き用のペーサートして開発されて、競輪選手が乗って時速50km以上を出せて実際に競技で使われたとと記憶しています。確か控え室ではコンセントで取り外された電池パックが充電されていましたね。

そんなパナソニックが、経営陣の気の緩みなのか、世界情勢の読みを誤ったのか、大きな赤字を数年に渡って計上しました。パナソニックホールディングスが統括するようになって、立て直しのためリストラが行われ、白もの家電部門の中国企業への売却や、余剰人員の早期退社などで経費削減も行いました。

海外に移転していた生産性の上がらない工場の閉鎖や協力工場との提携見直しなども行いました。歴史ある自転車の事業部は人件費のかかる国内生産を続けていて大丈夫なのか?、知り合いの世代はすでに会社を辞めているひとが多く、どうなっているのかな〜と思っていました。

しかし、数千億円という赤字を計上していたパナソニックグループが、2015年は4千億円以上の黒字へと転換していました。何と言う回復の凄さ。それでも数年間の赤字を埋めたり、グローバルブランドとして戦うための資金作りのために、内部留保金をこつこつと積み上げることになるだろうから、現在成果を上げている労働者へ還元できるのだろうか。

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