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2016年01月17日14:23

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デヴィッド・ボウイとビートルズ

デヴィッド・ボウイが亡くなって、テレビやラジオで
報道されたが、その報道のされかたに、大きな疑問を感じた。

レッツ・ダンスが700万枚売れたとか、
「戦場のメリークリスマス」が話題になったとか・・・

デヴィッド・ボウイは偉大なミュージシャンである。
その作品やライヴパフォーマンスが偉大なのであって、
それに比べたら
レッツダンスが700万枚売れたとか、戦メリがどうだとかいうのは
本当にどうでもいいことなのだ。

彼の「Heroes」を聴いて、冥福を祈りたい。
曲も歌詞も、アレンジも歌も、全てが美しい。
https://www.youtube.com/watch?v=m3SjCzA71eM
http://oyogetaiyakukun.blogspot.jp/2013/02/heroes-david-bowie.html

スマートフォンで、音楽を聴くようになってから半年が過ぎた。
外で音楽を聴く場合、電車の音などにより
クラシックは少々、きついものがある。

そのため、スマートフォンで聴くのは、ロックがほとんどになる。

スマートフォンでロックを聴くのは
気軽に聴けるところが気に入っている。

古今東西、いろいろなロックを聴いてきて
圧倒的だと思ったのが
「ザ・ビートルズ」の2枚組。通称「ホワイトアルバム」だ。

よく、
「ビートルズはリボルバーあたりからサイケデリック路線に
入りますが、ホワイトアルバムあたりからは一転してシンプルな曲調に
戻っていきます」
なんてことが言われる。

しかし、ホワイトアルバムも、やはりサイケデリックロックだと思う。
精神的、内面的に変化を遂げた
サイケデリックロックとでも言おうか。

テンションの高さが異常な
「Birthday」「Why Don't We Do It in the Road?」
「Everybody's Got Something to Hide Except Me and My Monkey」 
は、ドラッグによるものか?と思われるし、
ドラッグなのかセックスなのかがよく議論される
「Happiness Is A Warm Gun」
ドラッグ中毒による倦怠、孤独感、空虚を歌った
「I'm So Tired」「Yer Blues」
などなど。

これらの曲の中では昔から
「I'm So Tired」と「Yer Blues」が特に好きだった。

「Yer Blues」でジョン・レノンが
「Yes I'm lonely wanna die」と何度もシャウトする。
尋常でない、エグい叫び。
それにギター、ドラムスが応える。
「自殺したい」「ロックンロールすら嫌になった」
まさに絶望そのものの歌だ。

しかし、尋常でないようでいて、
尋常と異常の「最後の一線」は、踏みとどまっている。
このギリギリ感が、すごいと思うのだ。

尋常を踏み越えてしまったら、普遍性は持ち得ないであろう。
この曲もアルバム全体も、普遍性を持った芸術作品なのだ。

ホワイトアルバムは傑作中の傑作であり、
ロックのクラシックであるというよりも、
もはやクラシックそのものだ。
すべての音楽ファンが聴くべき、偉大な作品だと思う。



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