満足のいく演奏会。
大阪 ザ・シンフォニーホール
センチュリー第206回定期演奏会
飯森範親指揮 日本センチュリー交響楽団
ヴァイオリン独奏 イザベル・ファウスト
ヨハン・シュトラウス2世:トリッチ・トラッチ・ポルカ
ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調
バルトーク:管弦楽のための協奏曲
明けましておめでとうございます代わりのポルカ(これも上手かった!)に引き続いて奏されたブラームスのコンツェルトのなんとも大らかで暖かく、そして雄大なことだったろう!
こういうのを聞いてしまうと、熱演なんていうのはまやかしで、プロフェッショナルがプロの技で熟練の妙味を披瀝することこそが定期演奏会というものだ、と言い直したくなってしまう。
ちょうど1年前、フィルハーモニア管をバックに、ヒラリーハーンが当たり前のように弾いてのけたこの難曲、それも確かにプロの仕事には違いないが、それをさらに上回る演奏。全く危なげもなく弾いてのける上に、自在に音色と歌い回しをコントロールする様は、まるで「ヴァイオリンで歌っている」みたい。それを、この曲で出来るなんて。
ファウストさん、初めてお聞きしたが、・・・・すごい人だわ。ニコニコと人懐こいおばちゃん(失礼!)のどこにここまでの才能が潜んでいるのか。
カデンツァがヨアヒムのものでなかったり(この前もそうだったなあ。このごろ、流行りなんだろうか?)、アンコールを、ハンガリーのジェルジュ・クルターグという人の、人を食ったような現代音楽(ドロローザ、とかいうそうな)で終えたり・・・・こんなところも、才気プンプン。面白い人ですねえ。
そして、後半のオケコンは、これぞ高機能オケの面目躍如たる「切れた」演奏。
巧くないとどうしようもない音楽ってあるんですよ。この曲こそ、その典型のような曲。ごまかしようがありませんもの。
これぞ、プロのオーケストラ、というものです。ごちそうさまでした。
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