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2015年12月10日20:11

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今週のNDネタバレ

◆神により呪われた蛇遣座の黄金聖闘士。復活の時が迫る…!

Part70 サマエルの毒

「その名はオデッセウス。神話の時代の十三番目の黄金聖闘士アスクレピオスの生まれ変わりと言われた男。88の聖闘士の中で最強と言われたにもかかわらず決して闘うことはせず、その医力で多くの聖闘士の怪我や病気を治し、命さえも救った。この聖域においてオデッセウス様に救われなかった者は一人もいない。シオン、お前も救われたことは一度や二度ではあるまい」
使い魔の蛇がシオンに言う。
「むううっ。確かにオデッセウスには数え切れぬ恩がある。その蛇遣座の聖闘士が間もなく蘇るというのか…。し…しかしアテナが…。聖域の絶対的な神こそはアテナだ。アテナがおられる限り、いかにオデッセウスとて勝手な真似はできぬぞ。ましてやアテナの首をとる手伝いなど誰がするものか…」
「フッ、お前たちがやらないのであれば、こちらで葬るまで。どちらにしろアテナはもうじき死ぬ!」
「な…なんだと!?」
シジマと沙織は教皇の間を抜けた。
「アテナ、ようやく教皇の間から出られました。カルディナーレが戦闘不能な今、次の双魚宮は無人ゆえ難なく通り抜けられましょう」
「どうでしょう」
「エ?」
双魚宮までの道は魔宮薔薇で覆われていた。
「むう、魔宮薔薇(デモンローズ)。バカな…登ってくる時は無かったのに、カルディナーレめ」
「いえ、カルディナーレの仕業とばかりはいえません」
「アテナ?」
「聖域はわたしを異分子だと思っているのです。この十二宮そのものが未来から来たわたしを敵だと。だから自然に陣を敷いたのです」
「むううっ。し…しかしこれでは動きがとれない」
沙織が薔薇の上を歩き始めた。
「な!アテナ、危のうございます。魔宮薔薇は猛毒の薔薇、触れてはなりません」
しかし沙織の歩いた跡は薔薇が消えて道を作った。
「な…なんだ、これは?アテナが歩を進めるたびに、真紅から白へ花の色が変ってゆく。魔宮薔薇の毒が、浄化されているのか!これこそがアテナの力!聖域も認め始めているのか!」
「シジマ、なんとか行けそうです。私の後ろに着いて来なさい」
「は…はい!」
その時、一匹の蛇が現れ、沙織の左足をかんだ。
「きゃあ!」
「ああっ。アテナ!」
シジマが倒れた沙織を抱きかかえる。
「この蛇はいったい?」
「う…うう…」
「い…いかん、毒蛇か!」
「フッ、もう遅い」
蛇がしゃべる。
「その毒はサマエルの猛毒…。アテナはもうじき死ぬ」
「こ…こいつ」
シジマの手刀を蛇はかわした。
「クックク、ムダだと言ったろう。サマエルの毒は誰にも解毒できぬ。オデッセウス様以外はな…」
「なに!?オデッセウスだと!?」
「そうよ。オデッセウス様が間もなくこの十二宮に参られる」
「な…なんと…。やはり水鏡が知らせようとしたことが、現実となるのか…」
「ククク。その前兆として間もなくこの十二宮に蛇夫宮が姿を現す。そこにオデッセウス様は蘇るのだ」
「蛇夫宮!?あの神話の時代に存在したという十三番目の宮、蛇遣座の蛇夫宮がか!?」
「そうだ。アテナの命を救えるのは蛇夫宮に蘇る、オデッセウス様ただお一人。アテナの命を救いたければオデッセウス様に救いを求める以外あるまいが…、まあそれまでアテナの命がもつかな、クックク…」
「ま…待て」
蛇は去った。
気がつくと無数の蛇がシジマを取り囲んでいた。
「うっ。むうっ。いったいいつの間にこれほどの蛇が…」
蛇がシジマに襲いかかる。
「くっ」
沙織を抱えたまま手刀で蛇を払うシジマ。
「むううっ。これはキリがない。しかし今の話が真実なら一刻も早くここを下って蛇夫宮に向かわねばアテナが…アテナが死ぬ!されど行く手を遮る無数の蛇と、まだ半ば以上あるこの魔宮薔薇をいかに抜けるか…。このアテナを抱えたまま、むうう…」
その時、背後にカルディナーレが現れた。
「フッ、シジマよ。お前ほどの男が何をしている」
「くっ。カルディナーレ」
「アテナを渡せ」
「貴様、性懲りもなくまだ…」
「わたしが蛇夫宮までお連れする」
「な…なんだと?」
「わたしもやっと目が覚めた。この子が真のアテナだと確信したのだ。フッ、と言っても今さら信じぬだろうな。ならば散れ!」
「うっ」
すると魔宮薔薇が吹き飛んだ。
「おおっ。魔宮薔薇が吹き飛んだ」
「残念だが魔宮薔薇は完全には散っていない。この階を下るならお前は途上で息絶えるかもしれぬぞ。だが下の宝瓶宮までは這ってでも進み、次の黄金聖闘士にアテナを託すのだ。よいな、シジマ」
「むううっ」
蛇がかみつこうとする。それをカルディナーレが払った。
「危ない。シジマ、ここはわたしに任せて先に行け。行くのだ!」
「カルディナーレ。お前もやはり真の聖闘士だったか…」
「フッ。何を今さら…。さぁ早く行け!」
シジマは沙織を抱いて駆け降りた。無数の蛇の行く手をカルディナーレが遮る。
「おっと、お前らの相手はわたしだ」
蛇たちがカルディナーレの体に飛び付き、かみついた。
「むううっ。シ…シジマ…、アテナを…アテナを頼んだぞ!」
カルディナーレが力を込めると蛇の体がちぎれて吹き飛んだ。
◆アテナのために…黄金魚(カルディナーレ)…散るッ!

作者コメント:『藍の時代』単行本発売中!本屋さんへヒップでGO!


え〜と、色々と唐突すぎて「ぽかーん」な回でした。
蛇遣座の聖闘士(白銀?)の名はオデッセウス。なんでオデッセウス…治癒術とかのイメージないんだが。
聖域に異分子として排除される沙織…GAのパロ?そしてまたもや時間制限ネタ。色々と風呂敷を広げたあげく、話の展開と収集に困ってんじゃないの?って気がする。水鏡の意図も、まだ明らかにはなってないんですが。
そしていきなりのカルディナーレの改心。これで死んだ…の?キャラの扱いに困って殺した感じがしないでもない。

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