ジョージ・クルーニー監督・主演だけに、オーシャンズシリーズ同様、乗りのよい娯楽映画かと思いきや、“意外にも”結構真面目な実話に基づいた戦争映画と言える感じ。
ナチス・ドイツに奪われた美術品の奪還のために、正規の軍人ではなく、美術の専門家や建築家たちで編成された部隊の話という、隠れた戦争秘話としても楽しめる。
部隊のメンバー一人ひとりのプロフィールをもう少し詳しく描いても良かったかもしれないし、中盤もやや盛り上がりに欠ける感があるが、終盤になってソ連軍が迫る中、ようやく見つけることが出来た母子像を運び出すところはクライマックスでそこそこ緊迫感も出しているので、ドラマとしても無難にまとまっている感じ。
美術品を守るのに命まで犠牲にする必要があったのか、というところが大きなテーマだろうが、それよりも、やはりアメリカ映画だけに、私欲で美術品を持ち出すドイツ軍将校や、集めた美術品をすべて焼き払ってしまう行為に対して怒りの感情を抱くくことが、勧善懲悪的な映画の見方かな。
★65点
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