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2015年11月21日16:27

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今月のセインティア翔ネタバレ

エリスの力を封じようと小宇宙を高める沙織に異変があったのか!?
☆牡羊座のムウ、動く!

stage28☆呪縛

貴鬼がエリス神殿を見あげる。
「エリス神殿の結界が…解けていく!アテナになにかあったのではないですか!?…ムウ様!」
ムウが夜空を見る。妖星レパルスと、その傍らに小さな星が輝いていた。
「…貴鬼」
「はっ、はい!」
「お前はこれ以上、神殿に近づいてはならない。ジャミールに戻っていなさい」
「エッ」
「結界が綻んだとなれば、争いの種子が悪戯好きなお前を狙ってくるかもしれませんからね。もしもの時は…わたしは弟子を討たねばなるまい」
「うっ…わかりました。ムウ様…、お気をつけて!」
貴鬼は気落ちしたが師の言いつけに従った。
『お願いします、牡羊座のムウ様…。聖衣の修復はあなたしかできないと聞き参りました』
しばらく前にジャミールに自分のもとを訪れたシナトとミライのことをムウは思いだした。
「言ったはずです。邪神の星を生まれ持つ者はいずれアテナの命を脅かす存在となる…。この聖衣を修復することはできません」
「彼女はその過酷な運命に抗う強い意志と力を持つ少女です!この先のアテナの戦いに置いて、必ずや必要な存在となります…!どうかわれらの命にかえて…、この聖衣を再び…翔子に纏わせてあげてください!」
『今…アテナの側に居るのは…、あの聖衣か。さて…』
ムウは歩を進めた。
翔子は倒れた沙織の傍らでもう一人の自分と戦っていた。
『息が苦しい…。身体が燃えるようにあつい…!今まで感じたことがないくらいに、わたしの中に大きな小宇宙が満ちている気がする…。今ならきっと、誰にも負けない…!』
「あはっ…。暗闇の鏡を破るなんて驚いたよ…。なかなかいいパンチくれるじゃない!」
邪霊衣をまとった偽の翔子が拳を構える。
「じゃあもう手加減はナシ!その生意気な面(つら)…殴り殺してやるッ!」
だが翔子は彼女を一瞬で打ち抜いた。
「えっ…」
遅れて衝撃に見舞われた偽の翔子が階段に激突する。
「ぎゃっ…。ウ…ソ…。わたしの…一発目より速く…撃ち抜く…なんて…」
翔子がジワリと小宇宙を高める。
「あは…。あははっ…。やっぱりね…あんた…から感じるのは…エリス様の小宇宙!なにそれ…ずるいよ…ッ。エリス様の力に守られてるなんてさ…!」
「…え?」
響子は玉座の上で黄金の林檎を眺めていた。
『そうよ、翔子…。あなたはわたしと連なる星。わたしの星が大きく輝けば、その光によってあなたの輝きも増していくのよ』
翔子の胸が鼓動を打つ。
『…そんな…。…やめてよ。わたし…そんなこと望んでない。わたしはもう、お姉ちゃんに守ってもらう必要なんかない…!』
「わたしにこれ以上…干渉しないでッ!」
黄金の林檎にひびが入った。
「う…、ぐっ…、あああっ…」
『身体が急に…重くなった…!あちこちが…痛い…!』
「あはっ…いい気味…!エリス様の加護がなければ…あんたは今頃それくらいのダメージを負っていたってことよ…。そんなの…今のエリス様の苦しみに比べれば…どうってことないけどね…」
「お姉ちゃんの…苦しみ…?」
「そうだよ…。あんたはあの方の優しさにずっと守られてきたんでしょ…!その意味がわからないなら…あのお方の妹だなんてわたしは認めない!」
「……。あんた…誰なの?お姉ちゃんの…なんなの?」
「名前なんて忘れたよ…。今のわたしはあの方の忠実なる下僕、狂気のマニア。あの方のおいたわしいお心は私が守る…!あのお方を傷つけるものは…わたしがすべて消す!」
マニアが流星拳を放つ。それに対抗して翔子も流星拳を打った。
『速い!互角!……。違う!押されてる!後ろには沙織さんがいる!これ以上、ぜったいに下がれない!』
「あはっ…しぶといじゃない…。でもこれで終わり。クレイジーデストラクション!」
『あの黒い欠片との複合技!闇が…相手を滅ぼそうとする邪悪の意志をまとって、流星とともになだれ込んで来る…!マニア…あんたはもしかしたら、わたしの知らないお姉ちゃんを知ってるのかもしれない…でも、わたしはぜったにこの技に負けるわけにはいかない!わたしを守って、わたしを導いてくれた流星の光は…いつも、闇を打ち砕く希望の翼を見せてくれたんだから…!』
「エクレウス流星拳!」
「…うそ…ッ。全部うち砕くなんてッ…」
マニアは倒れた。
「あはっ…完敗…だよ…翔子…。さすがは…あのお方の…妹…。あんたの…その拳なら…、あのお方の…苦しみを…打ち砕くこと…できるかも…ね…」
「…マニア。あんたは…」
「…お願い…翔子…。神の心と人の心をあわせもってしまった、あのお方のお心を…どうか…」
そうしてマニアは花になって消えた。
その直後、衝撃が地面を砕いた。翔子は沙織を抱きかかえて回避する。
『な…、なに!?また…敵!?』
浮遊する地面の上にアテがいた。
『あれは…!』
「フン…、やはり人から転生したばかりの邪精霊(ドリアード)など信用ならん。お前とアテナの首…まとめて我が頂いていくとしよう」
植物の根が翔子を襲った。
『……!…避け…切れない!』
その時、透明な障壁が二人を守った。
『え…』
「敵一人を倒しただけで気を緩ませるとは…感心しませんね」
牡羊座のムウだった。
「そんなことではアテナの護衛は務まりませんよ。子馬座(エクレウス)」
『この人は…!?』
☆ムウvsアテ、激突!


作者コメント:気がつけば秋も終わり、そろそろ冬支度…。時の経過が恐ろしいです!


偽の翔子の名前、でました。狂気の女神マニア。エリスの子供、たくさんいるからな〜。
アイオリアに続きムウも参戦!
次号は「争いの小宇宙を吸収し、成長する邪樹の根元で、翔子はエリスに戦いを挑む!」です。そして聖闘士星矢30周年記念で、LCとエピGAのスペシャル読み切りが載ります。エピGAは「時空を超え、新たに終結した黄金聖闘士達と星矢達による新たなる超銀河伝説!」、LCは「ハーデスになったばかりのころの冥界でのアローンを追うスペシャル・サイドストーリー」。そして付録は、「聖闘士星矢」名台詞カレンダー、毎月使える日めくり仕様!「おまえは自分の体内に宇宙を感じたことがあるか」(by星矢)、「惰弱な!あいもかわらずのその涙…」(by一輝)ほか、『星矢』に登場した名言の数々が日めくりカレンダーに!

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