アメリカのクラシック音楽作曲家というと誰が思い浮かぶだろうか。ガーシュウィン?バーンスタイン?コープランド?バーバー?しかし彼らが誕生する前にアメリカにも多くの作曲家がいたことを忘れてはならない。
その先達はドイツ、フランスに渡って作曲技法を学び帰国した。そして自国の音楽体系を完成させていった。
アメリカは人種の多様性から出来上がった音楽も多面性を持ち合わせている。同時代に活動しながらホヴァネスとコープランド、デヴィッド・ダイヤモンドとハワード・ハンソンは全く相容れることがない。
今回作ったCDはそうした多種多様なアメリカの音楽から特に気に入っているものを集めてみた。
1 Lバーンスタイン:「キャンディード」序曲 サミュエル・クラックマルニック/オーケストラ
56年舞台初演された際のオリジナル・メンバーによる録音から。
2 Hハンソン:ピアノ協奏曲 ト長調 第2楽章
(P)キャロル・ローゼンバーガー、ジェラード・シュウォーツ/シアトルSO
3 Aホヴァネス:交響曲第2番「神秘の山」 第1楽章 フリッツ・ライナー/シカゴSO
4 Gアンタイル:ホット・タイム・ダンス ヒュー・ウルフ/フランクフルト放送SO
5 Sバーバー:管弦楽のためのエッセイ第1番 デヴィッド・ミーシャム/ロンドンSO
6 Aホヴァネス:オマル・カイヤームのルバイヤート
(語り)ダグラス・フェアバンクスJr. (アコーディオン)カーメン・カロッツァ
アンドレ・コステラネッツ/オーケストラ
7 Gガーシュウィン:プロムナード アンドレ・コステラネッツ/ニューヨーク・フィルハーモニック
8 Eマクダウェル:ピアノ協奏曲第2番 第2楽章 (P)ドナ・アマト、ポール・フリーマン/ロンドンPO
9 Bロジャーズ:ワンス・アポナ・タイム(5つのおとぎ話)〜不死身のカッシェイの騎行
ハワード・ハンソン/イーストマン・ロチェスターO
10 GCメノッティ:歌劇「アメリア舞踏会へ行く」序曲 トーマス・シッパーズ/コロムビアSO
11 Eマクダウェル:組曲第2番「インディアン」〜嘆き ジークフリード・ランダウ/ウェストファーレンSO
12 Vトムスン:組曲「平原を耕す鋤」〜荒廃 レオポルド・ストコフスキー/ シンフォニー・オブ・ジ・エア
13 LMガチョーク:ピアノと管弦楽のためのグランド・タランテラ
(P)ユージン・リスト、イゴール・ブクトフ/ウィーン国立歌劇場O
他にも収録したかったが時間の関係で諦めた曲に、ウォルター・ピストンの交響曲第6番第4楽章、ダグラス・ムーアの「P・T・バーナムのページェント」から「ジェニー・リンド」などなど…。
19世紀の終わりから20世紀にかけて書かれたこれらの作品は、同時代のヨーロッパのそれに比べ決して勝るとも劣るものではないと思う。
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