■２９日(土)■ ≪特別上映 「この国の空」 18：15〜20：25 頃 ≫
監督・脚本／荒井晴彦，編集／洲��千恵子，出演／二階堂ふみ，長谷川博己 他
【 ２０１５年作品。 「わたしが一番きれいだったとき」。 １９歳の里子は終戦間近の東京で愛も知らずに、空襲で死んでいくのだろうか ━━ いう不安を抱えながら暮らしていた。 隣に一人で住む妻子ある男との許されぬ恋を通して庶民の視点から戦争を問う、荒井晴彦渾身の１８年ぶりの監督第２作。 （リーフレットより） １３０分 】
荒井さんといえば、男女の濡れ場。
二階堂ふみは、背中からのヌードまででしたが、お尻の谷間も見せ、頑張ってはいました。
が、どうしても不完全燃焼気味で。
そこそこエロティックではあったものの、興奮はしませんでした。
あれだけ役に打ち込む彼女なのに、裸になるのを躊躇するのが、ちょっと納得できません。
本人にためらう気はなくても事務所に止められているのでしょうか。
そういう不満はあるにせよ、終戦間際の空襲に怯える東京でも、女と男の物語は作れるのだと感心させられました。 さすがは、荒井さん。
最も印象に残ったのは、里子（二階堂） の話す日本語の美しさ。 それを口から発する里子まで綺麗に思えてきます。
あの頃の女性はこういう奥ゆかしく、大和撫子らしい話し方をする人が少なくなかったのだろうと納得できる、耳に心地よい発音でした。
演出のたまものかと思っていたら、後のシンポで彼女が自分で勉強してきたという事が判明。
”さすが！”
が、荒井さんは満足していないような表情をしておられ････。
まあ、ＯＫを出されたのだから、合格ラインには達していたのでしょうが。
どうあるのが理想だったのか、シンポかパーティーでお訊きしてみれば良かった。
湯布院からの帰りの電車内で思いついたものですから。
タイトルバックの、何十もの米軍機が東京の空を埋め尽くすように飛行するシーンでは、宮崎駿監督の 「紅の豚」 の 同様のシーンを連想しました。
上映終了。
勢いよく、短く強く拍手を送って、シンポ会場へ急ぎます。
■２９日(土)■ ≪シンポジウム 「この国の空」 20：35〜21：45 ≫ ＊前半
洲��さんをしっかり見たくて（笑）、恐らくは右の方の席に座られるだろうと読み、私も右サイドの通路脇で最前列の椅子を確保したのでした。 うまい具合にクッションも効いているし。
席はどんどん埋まっていき、やがて超満員に。
ゲストの皆さんが入ってこられ、席につかれます。
左から森重プロデューサー、荒井監督、川上キャメラマン、編集の洲��千恵子さん、音楽の下田逸郎さん。 左端が司会者席です。
早速、お客さんの感想を聞いていくことに。
競うように何人もの手が上がります。
最初の人が、「すごいですね、『今、食べて！』 ですよ」 と劇中の里子の台詞に感嘆し、２人目、３人目と賞賛の言葉が続きます。
この後も、数人目までは年配の方ばかり、褒め言葉ばかりでした。
「里子の母親役の工藤夕貴が、水浴びする時、（昔の女性らしく）ちゃんと腋毛を生やしているのが見えて、良かった」 との感想も。
ゲストのどなたかがリクエストしたのでしょう、缶ビールとグラスがゲスト席に配られます。
さすがに洲��さんは口にせず、後でお隣りの下田さんに差し上げてました。
どのような点に留意して編集したかを訊かれ、洲��さんは、「出来る限り編集はしない、というのが荒井さんの意図かと理解して、そう努めました。 それが、荒井さんの私への演出だったように思います」
（この項、続く）
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