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2015年09月17日00:38

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フガートの「島」が秀逸・西加奈子再び

写真は順に
*キダハシワークス「島・The Island」チラシ
*東京カンカンブラザース「Grooming Beauty」チラシ
*「うつくしい人」西加奈子著「幻冬舎文庫 表紙

「島・The Island」には唸らされた。
今のところ、今年下半期で最も秀逸だと感じた作品だ。
小劇場が監獄に変貌した臨場感溢れた作品の観劇日記はこちらから↓
http://bambi-yuuki.at.webry.info/201509/article_7.html

「Grooming Beauty」のタイトルは Sleeping Beauty からインスパイアされたものだろう。
親代わりで育てた妹のことが気になって仕方がない姉の亜子は、恋愛に関して言えば「眠り」の人であった。
そんな姉の恋愛下手を心配する妹・かもめが、訳あって他の星から来た王子の結婚相手探しパーティーに姉妹でエントリーするSFドタバタコメディー。
内容がハチャメチャ、はっきり書いてしまうととても幼稚だ。
東京カンカンブラザースがウリにしているお笑い部分も、今回は吉本新喜劇からもろパクリが何箇所かあって鼻白んだ。
チラシもセンス無し。
子供向けで全国回ったら人気出るかもよ、良い意味でマジに思った。
けど残念ながら大人のわたしは「なめんなよ」と思った。
吉本新喜劇だから許されるナンセンス芝居をトコトン目指したらダメです。

「うつくしい人」で、またも西加奈子の違った作風に出会った。
「うつくしい」のは主人公・百合の姉のこと。
幼少時から姉に対するコンプレックスがあり、大人になった今も影響が消えない百合。
世渡り下手な百合は会社を退職し、ふらりと一人旅に出た。
その旅先で出会った二人の珍妙な男たちとの交流で、少しずつ心がほぐれていく物語。

西加奈子の作品は三作読んだが、どれも違う作風で、この作家の全貌はわたしには未知なままだ。
直木賞受賞作が1日も早く文庫化しますように。

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