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2015年09月12日17:02

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第40回湯布院映画祭レポート(11) 「もらとりあむタマ子」 シンポ

 
■28日(金)■ ≪ 「もらとりあむタマ子」 シンポジウム 16:40〜17:40 ≫

前に座るのは、司会役の実行委員と山下敦弘(のぶひろ)監督。
やはり、俳優ゲストも来てほしかったなぁ(笑)。
窓から見える空は曇りでしたが、シンポが進むにつれ晴れていったのでした。

監督 「お手柔らかに(笑)」
まず制作の経緯をお聞きしたのだったかな。
それから早目に観客からの発言コーナーへと移ります。

映画ファンの間ではかなり人気の高い監督の筈なので、一斉に手が上がるかと思いきや、最初の頃はあまり発言がなかったのが意外でした。
それでも、だんだんと増えていき、発言者がいなくなることはありませんでした。

食事のシーンが何度も出てきますが、そのメニューでタマ子の状態を表したのだそう。
あるオーディションを受けることになるのですが、それに向けてダイエットメニューにしたし、その後やけ食いをするのを見せることで結果がダメだったのが示されます。

電話だけで登場するタマ子の母親の声も前田敦子が少し声色を変えてやった、との裏話には、客席から軽く驚きの声が上がりました。
後で、彼女の食いしん坊エピソードも明かされます。 あっちゃんがすごく食べるのはAKB時代から有名でしたから。
ここのパーティーでも大食漢ぶりを生で披露してもらいたかった(笑)。

「監督は若い女優を魅力的に撮るのが上手い!」 との褒め言葉に対しては、
「相性がいいんですかねえ(笑)。 男の主人公は感覚的に描くのですが、女は簡単には分らないので良く考える。 そのせいですかね」

「あのラストの後、タマ子はこの状態を脱出できたんでしょうか?」 との疑問を投げかけられると、
「とりあえず、家は出て行くんじゃないでしょうか。 東京の母親の家に間借りするかもしれないし」
そういう続篇を観てみたくなりました。

司会役の実行委員からだったか、ぶっちゃけ話が。
今回の特集は ≪センターに立て!日本映画の若手監督6人衆≫ ですが、まず、実行委員それぞれが呼びたい監督をピックアップし、顔ぶれが決まってからテーマを後付けしたというのが真相なのだとか。
なるほど、この山下監督などはキャリアもかなり長く既に多くの作品を発表していますし、それなりのお歳ですから、若手監督というくくりに収めるのは少しおかしいのでは、と思ってたんです。
そういうことでしたか。
いや、それならそれでOKです。
6人とも一度は来てほしい監督ばかりですから。

山下監督はコンスタントに劇場公開作品を撮り続けられています。
「だいぶ映画を撮りやすい環境になっているのでしょうか?」 との質問。
「 『マイ・バック・ページ』(2011年) がこれまでで一番予算的に大きな作品ですが、規模的にはそれほどではありません。 まあ、撮りにくくはなくて、ここ2年くらいは色々やれていますが、これからどうなるか。 保証はありませんからね。 幸い、この2年ほどはほとんど休みなしでした。
 2015年は映画中心でいこう、と考えてまして。 新作は、佐藤泰志原作の函館3部作の最後の作品で、6月から7月にかけて撮ってきました。 ちょうど今、編集中です」

その新作 「オーバー・フェンス」(来秋公開) の記事が、つい2日ほど前に各紙の芸能コーナーやネットの映画ニュースで報じられました。
前2作、「海炭市叙景」 「そこのみにて光輝く」 はいずれもなかなかの作品でした。
今作も期待されます。
主演はオダギリ ジョーと蒼井優。 あの大好きな 「フラガール」 の蒼井優ちゃんがどんなに魅力的に描かれるのか楽しみでなりません。

12月の 『函館港イルミナシオン映画祭』 でお披露目されるのかな。
来年の湯布院映画祭で上映してほしいので、そうなりますように。 地元での上映が済んでいないのに湯布院でやろうというのはまず無理ですからね。

また、10月には早くも次の作品を撮られるのだそう。
まだ情報が解禁されていないため、ここだけの話として具体的に教えて下さいました。
が、本レポに誤って記載してはいけないため、作品のタイトルは敢えてメモしませんでした(笑)。
児童文学とおっしゃってたかな。
「文学作品が2本続くんですよ」
それは再来年の始めぐらいの公開になるのでしょうか。

毎年、山下監督の新作をスクリーンで観られるのは、映画ファンにとって幸せなこと。
今度は是非、特別試写作品の監督として湯布院にいらして下さい。

女優に人気のある監督なのが、何となく理解できたシンポでした(笑)。


 
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