やっと、『BSR (ブルース&ソウルレコーズ)』 誌での連載をもとにした本の、構成が固まった。
「ブルース・リリックス」の連載を始めたのが、同誌の32号から (いま手もとに雑誌がないので確認できないけど、たぶん2000年くらい?)。
以後、途中でソウル主体に路線変更、計90曲くらい取り上げて、歌詞を訳しては、解説文のようなものをつけてきた。
そのぜんぶを盛りこんだ本なんて、とても無理。
中身をブルーズに絞って、35曲と、まず編集サイドから枠がついた。
歌詞の掲載にあたって著作権料を払わなければいけないから、原価計算をすれば、そのあたりがマックスなんだそうだ。
雑誌連載時に許諾が取れていても、その後コピーライト事情が変わって、いまでは掲載できない曲もある。
また、本の構成の都合上 (曲をグループ分けしてなんとか意味ありげな配列をでっち上げたのよ)、名曲や有名曲でも入れられないものもある。
いっぽうで、やはり構成の都合から、新規に訳して入れる曲もそこそこあって、連載原稿をそのまま収録するのは、25曲内外。
いやそれらについても、改訳したり、補筆したりしますけどね。
あと、前置きのような部分もいくらかは書くし、黒人英語だの、ライムだの、カントリーブルーズの歌詞の構成や作られ方だの、Hなブルーズだの、ブルーズ文化と黒人教会だの・・・についてのコラムも、書き下ろす予定。
まことに、コストパフォーマンスが悪いショーバイの仕方だけど、ご新規の読者だけじゃなくて、お馴染みさまの読者にも、読みでがある本になるはずよ。
まあ、そうゆう作業に、どれだけかかるかがモンダイだけどね。
1曲目が、ロバート・ジョンソンの「カモン・イントゥ・マイ・キッチン」。 35曲目が、ハウリン・ウルフの「クーン・オン・ザ・ムーン」。 大正統に微妙にマニアックなひねりを加えた、しぶい選曲だと自画自賛中。
1冊で、ブルーズの歌の内容と、ブルーズミュージシャンのバイオと、それらを取り巻くブルーズピープルの世界が、重なってすけて見えるような本になればいいな、と思っている。
まあ、成功しても失敗しても、とにかくこんな本を書けるのは、日本では拙だけだし。
(じつは、本業のガクモンのほうでも、それをモットーにしてきた気がする。 へへん、スグれてるスグれてないは別にして、ほかのだれにも書けないだろうこんなの、なんちて・・・。)
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