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2015年05月07日15:53

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世界で一番貧しい大統領の名演説


.先日任期満了で退任したウルグアイのムヒカ大統領のRio+20でのスピーチは、その丁度20年前、1992年の「リオ地球サミット」で演説した当時12歳の日系カナダ人、セヴァン・カリス・スズキちゃんの『私はまだ子供だけど知っています』という有名なスピーチと並んで、正に伝説的な名演説でした。
その演説の全文は、演説から3か月後、2012年9月にうみうしがmixiの日記に載せていますが、週間ポストの4月3日号に載ったムヒカ大統領に関する記事をIkenagaさんという方がfacebookで紹介されていましたので、下記転載させて頂きます。良い記事です。
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 南米のとある小国のリーダーの演説をまとめた絵本が、日本でベストセラーになっている。日本とは環境が全く違う地球の裏側にある発展途上国の大統領が発するメッセージは、なぜ現代日本人の胸に響くのか。

 絵本のタイトルは『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』(汐文社刊、くさばよしみ・編、中川学・絵)。昨年3月に初版3000部で発売し、増刷はあったものの今年2月まで累計1万部程度の売り上げだった。

「ところが絵本の内容がネットで話題になり、テレビの情報番組で取り上げられると一気に広がった」(汐文社社長・政門一芳氏)

 瞬く間に増刷を重ね、現在は7万5000部。売れ行きは依然衰えないという。

“世界でいちばん貧しい大統領”とは、去る3月1日に退任したばかりのウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領のこと。同書は2012年6月20日、国連の「持続可能な開発会議(リオ+20)」で彼が行なった演説の内容をそのまま絵本にしたものだ。

 演説が人々の胸に響いたのは、ムヒカ氏自身が「清貧」を地でいく大統領だったからだ。ムヒカ氏は1935年生まれ。1960年代からゲリラ活動に参加し、4度の逮捕(うち2回の脱獄)を経験する壮絶な半生を送った。

「1972年に逮捕された後は軍事政権下で13年もの間“人質”として収監され、過酷な扱いを受けてきました。

 1984年の民政移管の後、1985年に恩赦され、1994年に下院議員に当選。2005年には中道左派のバスケス政権で農牧大臣に就任しました」(ウルグアイ事情に詳しい和歌山大学教授の内田みどり氏)

 そして2009年11月の大統領選挙で勝利し、2010年3月に大統領に就任した。元駐ウルグアイ大使の竹元正美氏はムヒカ氏の人となりをこう話す。

「初めて彼に会ったのは、2007年5月に私がウルグアイに赴任した時のお披露目パーティーでした。当時は農牧大臣でしたが、ラフなシャツにジャンパー姿。公式のレセプションでネクタイをしないのは彼くらいだったので、面白い人だなと思いました。大統領になってからもネクタイを締めたことがない。世界一質素な元首だったことは間違いないでしょう」

 収入の9割をボランティア財団に寄付するため、生活費は月1000ドル程度。公邸ではなく妻が所有する農場に住み、財産と呼べるのは友人からもらった1987年製の中古のビートルくらい。公職の空き時間には家畜の世話をしていた。

「ある農場主によると、ムヒカ氏の家は倉庫に毛の生えたようなところで、一番下の使用人の家よりも粗末だったとか(笑い)。とても人を呼べるような家ではないので、外国からの客人を招待する時は友人の家を迎賓館がわりに使っていたそうです」(竹元氏)

 昨年、アラブの富豪が彼の愛車を100万ドル(約1億2000万円)で買い取ると申し出た時には、「友人たちからもらったものだから、売れば彼らを傷つけることになる」といって断わった逸話もある。

「絵本で紹介された演説の内容はシンプルで、かつ彼自身の生き方を体現したもの。だからこそ読む人の心を打つのでしょう」(内田氏)

※週刊ポスト2015年4月3日号

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