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2015年04月03日17:17

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『第29回高崎映画祭』レポ(11) 最終回

  
「野のなななのか」 への表彰なのですが、大林監督は、ご自分では受け取らず、賞状は、『星の降る里芦別映画学校』 の代表が・・・・、トロフィーは、村田雄浩さんらの俳優部が・・・・、花束は、スタッフの女性が、手にするようにしたのでした。

花束を貰った女性スタッフは、客席の最前列にいた監督の奥様でもあるプロデューサーの大林恭子さんに、それを渡します。
恭子さんは、骨折しているためステージへ上がれないそうなのです。

とにかく予算がなかったため、スタッフの或る婦人などは 「私が死んだ時には香典は要りませんから、いま下さい」 と言って、製作費を集めたのだそう。

最近では、映像を撮る機器が普及してきたため、映画は小学生でも撮れる時代になりました。
「 ” ベテランのアマチュア ” である我々は、今回、小学生たちと同じ機材でやろうとして、この映画を撮りました」
カメラは確かホームムービー用のものと言われてたかな。 編集は、パソコンで。
「苦労かけたね」 と、監督は技術スタッフをねぎらいます。

村田雄浩さんは、「このトロフィーが重くて! 受賞者の皆さんは受け取ってもすぐスタッフに預けるので分らないでしょうが、ずっと持ってると、本当に重い! ものすごく有難みを感じます(笑)」

撮影は、テストなしのぶっつけ本番が多かったのだ、と監督。
村田さんたち俳優部がいる方に顔を向けながら、「セリフがつっかえたら止めようと思うんだけど、つっかえなかったよね」。

「最近のデジタル用のカメラは、明るく映りすぎるんです。 映画は暗い方がいいんですよね。 観客が、見えない所を想像してくれますから」
ここで、受賞者席の呉監督に声をかけます。
同監督は、『芦別映画学校』 の卒業生なのだそう。

呉監督がマイクを手にします。
「大学4年生の時に、3分間の映像を撮って応募し、芦別のコンテストに入賞し、上京を決意したんです。 あそこから全てが始まりました。 大林監督の事務所に5年ほど所属させてもらってたんですけど、飛び出して。
 2〜3年前に、芦別で大林監督が映画を撮影していると聞き、楽しみにしていました。 今日は、大林監督はじめ芦別のみんなと、同じこの場に立てて、嬉しいです。 奇跡のようです」

今回、呉監督の他にも、安藤桃子監督が 【新進監督グランプリ】 を受賞。
この事について大林監督は、「近年、女性監督が増えてきましたが、いい事なんですよね。 監督もキャメラマンも男性だと、男がOKする演技になってしまって。 どちらかが女性だと、色んな視点から良し悪しを判断できるんです」

時刻は17時をとっくに回り、17時10分頃。
高崎駅を17時29分に出る電車に乗って東京へ帰る予定なのです。
大林監督がステージに上がるまでは、1本早い17時12分発に間に合うかも、などと思っていたのですが。
監督の話が長すぎっ!
30分くらい独占したのでは。

ステージに上がっていた皆さんが、客席へぞろぞろと下りていくタイミングで、私も席を立ったのでした。
客席の一番後ろまで行き、あと1〜2分、時間ぎりぎりまで見ます。
表彰式の最後は、恒例の名物ダルマの贈呈であり、それが出てきたのを確認して、ドアからロビーへ。 電車の発車まで、あと14〜15分。
ここから後の流れは、過去3回見ていますから。
ダルマの贈呈と、それを持っての全員での記念撮影。
終了は、17時20分前後になった筈。

2時間15分は、長すぎます。
登壇した受賞者が20名もおられた2009年の授賞式でも、1時間40分ほどだったのに。
映画でもよく、「せめて2時間以内に収めてほしい」 と言われます。
授賞式も、同様に願いたい。
最初の方に表彰され、檀上の恐らく固いであろう椅子にずっと座っている受賞者の方々もかわいそうですから。

小走りに1階へ下りると、ちょうど友人が出口の所で観客のお見送り係り(?)として立っていたので、短いながらうまくお別れの挨拶をすることが出来ました。
結構重いバッグを持ちながら、走ったり歩いたりで高崎駅へ。
少し脇へ行けば電気館のあるらしい場所を通りすぎながら、大林監督のコーナーがここまで長くなければ、館の前まで行って外観を見られたのに、と恨みに。
また 『シネマテークたかさき』 の前も通ったので、ロビーでチラシを漁りたかったな、と再びの恨み節(笑)。
友人とも、もっと話したかったし。

以前からそうですが、大林監督のこういう映画愛に溢れすぎているところがちょっと鼻につき、「野のなななのか」 も岡山で公開されながらスルーしてしまったのかもしれません。
もう少し控えめにお願いしたいもの。

高崎駅へ着き、急いでトイレを済ませて、階段をホームへ駆け下りていきます。
あぁ、発車を告げる音が鳴り響いている・・・・!
駆け込む寸前でドアが閉まりかけましたが、気づいた駅員が開けてくれたみたいで、何とか予定の電車に滑り込むことが出来たのでした。
冷や汗と、本当の汗をかきました。

最後がちょっとドタバタしましたが、まぁ今回も無事、高崎映画祭を十分楽しんでくることが出来ました。
ただ、授賞式だけでなく、16日間の会期中には観たい作品が何本も上映されるので、隣県ぐらいに住んでいたなら2度、3度と通うのに、と悔しい気持ちにも。

来年もまた、行けたらなぁ。
電気館の外観を見たいし、何年も前から入ってみたいと願っている 『深谷シネマ』(高崎〜上野間にある深谷市の、酒蔵を利用したミニシアター) にも、そろそろ。
まぁ、1年も先のことを考えるより、いつの間にか、今夏の湯布院まで、あと5ヶ月を切ったぞ(笑)。

それに、11月に行われる筈のTAMA映画祭にも、2年ぶりに足を運びたい。
初参加となるどこかの映画祭だって、一つぐらい行ってみたいし。

今年は、あと何回、映画祭レポを書くことが出来るでしょうか。




[ 追 記 ]

次回から、全く大したことのない食レポを、一応まとめておきたいと思います。


 
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