■ 慣れてしまえば皆同じ!?、か?
高価なパーツを手に入れて、こんなに乗り味が変わるなら、最初からそれを使っていれば良かったなんてことは、今までたくさん経験してきました。一部が変わってもロードバイクは、はっきり乗り味が変わることがあります。
ところが、1ヶ月もそれで乗っていると、その乗り味が当たり前になってしまい、剛性感、ショック吸収性、グリップ力、ハンドリング、ブレーキフィリング、お尻の痛さ、手の痛さ、その差を何にも感じなくなっていることの繰り返しです。人間エンジンはかなりいい加減です。
どんなにしなやかないいタイヤでも、いつも通りに7、5気圧にセットして、ショック吸収性やコーナーでのグリップ力、荒れた路面でのタイヤの追従性からくる安定した接地感に慣れると、別のタイヤへ交換でもしない限り、思ったラインを安心して走れないという、違いを感じられません。
カーボンドロップバーもそうです。ショック吸収性や振動減衰性とか期待して、交換して初めて走った荒れた路面では確かに、手や腕への振動はマイルドになったと感じるのですが、あっと言う間に慣れてしまい、クランプ径が26mm径も31、8mm径も、剛性感の違いを分からなくなってしまいました。
つい最近もカンパニョーロの5スパイダーアームのスーパーレコードのカーボンクランクと、剛性アップした最新の4スパイダーアームのスーパーレコードのカーボンクランクで違いを感じましたが、交換して1ヶ月、800kmくらい走ってみて、だんだんその差が薄れてきています。
曖昧な人間の感性だからこそ、振り返って感覚を確認する、ベンチマークになるモノがある気がします。フレームの剛性感のベンチマークは、スチールなら丹下ナンバー2にコロンブスのマンガンモリブデン鋼のフロントフォークの組み合わせです。
カーボンフレームなら当時のフラッグシップモデルの、タイムのVXRSトランスリンクです。高圧高温で製作したカーボンラグに、RTM工法で製作したカーボンチューブを接着で組み上げた950gくらいのXXSサイズのフレームです。フォークもRTM工法で製作されたストレートフォークです。そういうモノが必要な気がします。
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