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2015年03月04日17:25

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百哩大王のKさんのフィッティング

■ 百哩大王のKさんのフィッティング

約3ヶ月待ちだったかな?、いえいえ、タイムの2014年モデルのZKRSをオーダーした時点で売り切れ状態だったので、新型の発売を半年以上は待ったことになります。

お気に入りが手に入るのを待つのもじれったいけど、それはそれで楽しい期間ですけどね。でも、ついにやってはるばるフランスから来ました、タイムの最上位モデルのスカイロンです。

百哩大王のKさんは、ストレートタイプのシンプルなフロントフォークのモデルを選んでいます。しかも長身だからMサイズに乗れるんですね。700C ホイールのフレームの設計で無理なくスケルトンをまとめられるので、設計者の思った乗り味を味わえることが羨ましいです。

タイムのXXSサイズやXSサイズの設計はどう考えても、大きいフレームサイズの設計と比べると、どこかに無理があります。例えばヘッドアングル、ハンドリングに関係するフォークオフセットやトレイルです。

ホリゾンタル換算で500mmから520mmに相当する2サイズとも、ハンドリング特性は軽めで、イージーに手放し走行して真っすぐ走れる感じではなく、手をハンドルに添えてサポートしたくなるくらい敏感です。

2サイズとも、トップチューブの長さもかなり短めにまとめられています。その影響で前ハブ軸の中心から、ハンガーの中心までの長さのフロントセンターもセオリーよりかなり短めの570mm台になっています。ダウンヒルで攻めるには直進安定性やハンドリング特性に慣れる必要があります。

そういう面で大きいフレームサイズに乗っているライダーは、フレーム本来の直進安定性やバイク全体の安定感を、リラックスした状態で、自然なままに体験できるわけです。

では、前から乗っているルックのフレームのバイクは、数年をかけてmm単位でクリート、サドルの位置、ハンドルの取り付け角度、ステムの付き出しの73度対応モデルへの変更、ブラケットポジションなどを煮詰めて来ているので、Kさんにマッチしていることは間違いありません。

特にシマノのカーボンソールのバイクシューズに取り付けた黄色いクリートの位置は、Kさんの脚の動きを色々な場面で見せてもらって、0、5mmくらいの移動幅で微調整しているので、取り付け角度の調整は本当に難しくなっています。

サドルはパッドの厚い変形量の大きいモデルから、フィジークの最新モデルのカーボンチップ補強された変形の少ない樹脂ベースと、パッドも薄くなって、サドルの上の面の高さを数値上で同じに設定しても、沈み込みの量が違ったり、腰の納まる位置もかなり違います。

踏む力が強いライダーですから、その脚や上半身が繰り出すパワーを発揮する腰の位置をサポートして、その半力を受け止めるサドルの位置はとても重要です。

サドルが同じでも、製造ロットが違うと形状の変化やパッドの変形量の違いなどで腰のフィットする位置のズレを感じたり、ましてやモデルが変わるとサドルの幅や変形量がかわるので、同じフィーリングにセットするのはかなり難しいことです。

サドルの交換で発生した高さ調整と、最適な腰の前後位置にフットするサドルのファクターの微妙なズレが、ルックのフィットしているポジションの数値を移植したはずなのに、腰のポジションの違和感につながっていました。

フィジークは、前に使っていたサドルより先端から中央までが絞り込まれていて細身なので、内股へのサポート感が薄いので、サドルの前後位置をまず5mm前へ移動しました。サドルの中央から先端にかけての上の面が水平になるように直しました。

フィジークのサドルは、Kさんが座ってペダリングするのを見ると、中央が思ったより大きく沈み込んでいました。シートクランプ金具の2本のボルトを緩めて、4mm近く上げて、エアロシートポストを壊さないように、慎重にボルトを交互に締めて固定しました。

これでクランクを踏み込みにくい腰の位置は改善されたと思います。この腰の位置を起点にしてペダリングを試してもらい、スペシャライズドのカーボンクラシックタイプハンドルの取り付け角度や、新型デュラエースのブラケットの位置の煮詰めを行う予定です。

ルックとスカイロンのフレームの剛性バランスの違いに慣れて、踏み込む力の加え方やバイクを振るタイミング、マッチするケイデンスやギヤ比、ハンドリング特性何どによる腕で支える力など、慣れなければいけにポイントがあると思います。1ヶ月か2ヶ月、走り込んで行けば慣れて違和感もなくなり、特性をプラスに変えて走れるようになると思います。

今週末、つくばでマジカルミステリーツアーを一緒に走りながら、さらにポジションを煮詰めることができるといいですね。フィッティングは位置を変えてすぐに効果を感じる部分もあります。

でも、フィッティングを受けたライダーにはお話ししたと思いますが、これは良さそうとローラー台上のペダリングでは感じても、しばらく道路を走ると、前のポジションの体の可動範囲や使う筋肉を頭が記憶していて、違和感を感じることもあります。


微妙なポジションの移動やペダリングのイメージ変更で、骨盤の角度が移動して、ペダリングに動員する筋肉が変わることで、今までと違う疲労感が発生することもあります。時には2ヶ月とか3ヶ月の慣れの期間が必要なこともあります。

クランクの長さを2、5mm長い物へ交換する時には、やはり2ヶ月から3ヶ月の移行期間が必要だそうです。ポジションの変更は即効性を感じる部分もありますが、クランクの長さの変更と同じく、馴染んで効果を発揮するために、時間がかかる場合もあることを知っておいてください。

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