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2014年12月30日21:56

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ほたる (ちゃん) のばか

 
 明日の深夜に、TVの某局が流すはずのスコットランド民謡、「Auld Lang Syne  (なつかしい昔)」。 この国では、この曲に、「蛍の光」なんて、しかつめらしい歌詞がついている。
 ねえ、皆さんのなかに、蛍をたくさん集めてきて、その光で本を読んだ人なんている? いるわきゃないよね。

 そういう蛍雪時代的故事はさておき、海のこっちじゃほたるっていうと、なんともノスタルジック で、その光のはかなさに胸のツボを突かれる、みたいな風物詩的存在だよね。
 子ども時代に、家のそばまできたほたるをつかまえて蚊帳のなかに入れた、なんて実経験がある、お年寄り世代の私でなくたって、そう思うでしょう?

 ところが、米国あたりじゃそんな風情や情緒はみじんもない。
 まず、名前がよくない。 firefly――火のハエすよ。
 いや、水のなかにいるものは貝でも fish、羽根があって飛ぶものはトンボでも fly と、英語の生物分類はめちゃくちゃアバウトだから、まあ、その呼称はガマンするとしても。
 風情や情緒どころか、どうやら、派手な存在としてとらえられているふしがある。
 たとえば、この歌。
 トニー・ベネットで知られる「ファイアフライ」。
 https://www.youtube.com/watch?v=Vh7HFxvhuho

 FIREFLY

 I call her Firefly
 Cause, oh, my
 She radiates moonglow  Wants none of that noon glow  She starts to glitter 
 When the sun goes down

 Bout eight p.m., it's mayhem
 She switches those brights up
 Lights up and gives me a call
 Take me to the Fireflies ball

 But when I get her there
 Set her there
 Do I get to pet her there
 And grab me some glow

 No, she's a gad about, mad about
 Luring every lad about
 While leaving me moaning low

 Oh, Firefly, why can't I
 Latch on for you no how
 Oh, how I love you but gee
 While you set the night on
 Firefly, shine a little light on me・・・

 ほたるちゃん

 彼女のことを、ほたるちゃんって呼んでるんだ
 なぜなら、うわあ、ほら
 満月みたいな輝やきを放ってるでしょ だからさ
 昼間は地味子ちゃんなんだけど
 お日さまが沈んだら
 やたらにピカピカし始める

 午後の8時ごろ、乱痴気騒ぎの時間になると
 彼女は輝きモードに変わって
 光りながら、ぼくを呼び出し
 ほたるのダンスパーティに連れて行ってよという

 でも、彼女をパーティに連れて行って
 みんなに紹介したあと
 彼女をやさしく撫で撫でして、その光をこの手でつかめるかというと
 そうはいかない 
 彼女は男たちの間をわたり歩いて
 出会う男をみんな魅了する、ってゲームに夢中
 ぼくが小声で呻いていたって、ほったらかし

 ああ、ほたるちゃん、どうしてぼくには
 きみを閉じこめて鍵をかけとくことができないんだろう
 ああ、とっても愛してるのに、ああ
 きみが夜をその光で切り裂くときに
 ほたるちゃん、ぼくのほうもちょっと照らしてよ・・・   (詞=Jesse Boyce)

 えらく派手なフンイキでしょ。
 とてもファーイーストの島国の、ヘイケボタルやゲンジボタルなどの能くする所行とは思えない。
 きっと、北米大陸の、フロリダだのルイジアナのほたるは、大つぶで、豆電球のように光るんじゃないかしら。
 あ、それなら、集めて光らせたら本が読めなくもないかも。
 ・・・いや、やっぱりそれはないよね。


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