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2014年11月30日13:22

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流しロッカーのこと。

山下達郎

「パッケージが衰退して、商品としての音楽の存続基盤が崩壊しつつありますよね。
Youtubeやニコ動で見られるわけだから、若い子は音楽にお金を払わない。
それは当たり前だと思うんですよ、僕だってそうするだろうし。この状況が進んでいくと、レコードが発売される以前の状態に戻るんじゃないですか?
音楽でお金を稼ぐには、 実演しかないという。昔のダンスパーティーとか、生演奏で踊るっていうことが盛んになってくるかもしれない。そういう意味では、ダンスと音楽が不可分になっている現状は、当然の結果でしょうね。まぁ、もう少し見ていかないと、最終的な結論はわかりませんが」


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音楽でメシを食えない、というのはもうずいぶん前から言われて久しい。
若者たちが音楽におカネを使わない以上に、アーティストを知らない。こんだけネット社会なのに、ジャニーズとAKB以外よく知らないというのは、一億人総カッペ化していると断言していい。国道沿いにラブホテルとパチンコしかない、あの荒れ果てたド田舎ロードが日本の心理風景になってしまっているのだ。

そこで浅草のレコード会社(ハッキリ言って零細企業化している)は、ひそかに若いミュージシャンたちを支援して、流しをやらせている。生演奏でおカネを稼ぐ昔ながらの流しを今風にやってみようという試みだ。

自分の歌しか歌えないミュージシャンはお呼びではない。お客のニーズに応えてこその流しで、どうしても持ち歌を披露したければイチバン最後に遠慮がちに「ボクが作った歌です、いかがですか?」と演奏の許可をもらってから、歌う。そこで反応がよければ口コミでじっくり広まっていく。

もともと流しはカラオケの登場で衰退していったのだが、現状ではカラオケそのものが衰退していく方向までカウントダウン状態である。ジャニーズ、AKB、そして演歌しか入っていないレパートリーの少なさでこの先永く続くわけがないのだ。実際、一戸建て単位のカラオケボックスの経営は厳しくなってきているし(ジャスラックのせいで)、近所も二件ばかり潰れた。

従って、流しの復活に社長は社運を賭けてリキを入れているという次第なのだが、小学生の頃からラママ、屋根裏などのライヴハウスを巡ってきた私としては、パンク、メタル系のロッカーが流しとして成功するかどうかはものすごく疑問に思っている。酔っぱらいのオッサン相手に歌えるのは中学生棺桶くらいなものだ。

上記で山下達郎さんが語っているのをイロイロ考えてみると、公園単位でもっとイベントを増やすべきという意見に行き着く。そういう興業にこそ社運の賭けがいがあると思うのだが。

私自身、昔、高知市の中央公園にロックバンドのかまいたちが来ただけであんなにヒトが集まるのかと度肝を抜かれた経験がある。

公園は盆踊り以外にも音を出すべき場所だと思うし、神仏が喜ぶという意味でも寺社は境内を暗黒舞踏以外にも貸し出す度量を見せるべきだ。
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