昨日の日記に書いた、飼育小屋のウサギ穴は想像を超える深さと長さ、広さだったことをよく覚えている。何しろ小4で160センチ近くあった私がすっぽり入れるくらいだったのだ。元々穴のなかに住んでいたのが飼育小屋のエサ目当てにやってきたのではないかと思えるほどの規模。
正直、感動した。
そしてそれを埋める作業ほどガッカリするものはなかった。当時児童向けドラマで主人公が友達と作った秘密基地を壊すハナシをやっていたが、あれに匹敵するくらいの切なさを感じた。
そして幼少時観たディズニーの「不思議の国のアリス」のウサギ穴のシーンが蘇り、ウサギ穴がなぜかくも長く、深く、広いのかがワカッてきた。
ウサギ穴は別世界へ通じていたのだ。それゆえに、私は穴が開いているのを見つけると真っ先に覗き込むようになった。
しかし、男の子の私より女の子の反応の方が暗示的だった。覗き込み方、食いつき方が異常にテンションが高かったのだった。そして学研の百科事典の人体の項を見て、女性器と子宮の断面図とウサギ穴の構造が非常に酷似していることを発見し、女の子は自分のカラダにウサギ穴を持っているのだ、ルイス・キャロルはそれに気づいて「不思議の国のアリス」を書いたに違いないと一人で興奮した。
そして今ではウサギ穴のなかから、即ち女の子のカラダのなかから、外界を見渡すイメージトレーニングを日課としている。一種の胎内巡りを果たして、何度も生まれ変わる。それこそがキャロルが自分の物語を通じてコドモたちに体験して欲しかったことではないだろうか。
私は幸福感に酔いながら、もう一度ウサギ穴に落ちる感覚を愉しむ。
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