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2014年09月29日00:27

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ビング・クロスビーの最後の録音

 るんるん秋に因んだ曲でCD−Rを作ろうと選曲している途中で、ビング・クロスビーが四季に関係した曲を歌ったアルバムがあったのを思い出し、さてどんなものかと久しぶりに聴いてみた。

 タイトルは『Seasons』。これはビング・クロスビーが亡くなる1ヶ月前に録音したもので、文字通り最後のアルバムである。

 1977年9月にロンドンでスタジオ録音し、この翌月ゴルフのプレー中に心臓発作を起こし亡くなった。ビングのゴルフ好きはつとに有名で、自身の名を冠したゴルフ・トーナメントも主催していたくらいだ。

 さてそれはともかく、このアルバムには「エイプリル・シャワー」とか「6月は一斉に花開く」「ニューヨークの秋」「セプテンバー・ソング」「そりすべり」など、夫々の季節に関わる曲が12曲集められている。

 この時ビング76歳、深みのあるバリトン・ヴォイスは健在で、とても死期が近づいたひとの声とは思えない。実際、翌年には初来日する予定でもあったのだし、急死というアクシデントさえなければ、日本人は初めて彼の歌声を耳にする幸運に恵まれるはずだったのだ。

 アルバムの最後にはシャルル・アズナヴールが書いた『帰り来ぬ青春』が入っている。人生の表舞台から去ろうとする内容の歌を奇しくも人生の終わりに選んだこの一枚は、やはり名盤と呼ぶに相応しいものに違いない。
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