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2014年08月20日20:46

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今月のセインティア翔ネタバレ

★アテナのお側を預かる美しき乙女たち、それが聖闘少女(セインティア)!
真実一路、一意専心、聖闘少女(セインティア)シャオリン、いきます!

satege13 銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)

中央ヨーロッパ「聖(セント)・アカデミー」内。
ニケの彫像とアテナの浮彫の前で授与式が行われていた。
「星(シン)暁鈴(シャオリン)、汝は今ここに…聖(セント)・アカデミーの全課程を修了したことを認め、アテナの名のもとに聖なる衣を与えます。あなたはこれから聖闘少女(セインティア)として、地上の正義と平和のためにアテナに尽くし戦うのですよ」
「はいっ!」
お団子頭の少女が胸に手を当てて誓う。
「この命と生すべて…、アテナ様のために捧げることを誓いますっ!」
日本。東京。グラード財団内療養所。
ここに入院していた翔子が目を覚ました。
「…翔子!」
傍らには父親がいた。
「気がついたのか…!」
「……。…お父…さん?」
『あれ…わたし…』
「おまえは丸三日ほど眠っていたんだよ。長時間、極度の緊張状態だったことによる疲れが原因らしい。身体に異常はないようだから安心しなさい」
『わたしは…』
エリスとの戦いが思い出される。エリスの魂と共に散った姉。
「…あ…」
翔子の眼から涙がこぼれた。
「…なにも言わなくていい。先生を呼んでくるからな」
『ああ…そうだ。戦いは…終わったんだ…』
病室のテレビからニュースが流れる。
「全世界が注目する格闘技大会がいよいよ開幕します!神話の時代から歴史の影に存在していたという「聖闘士」!超人的な力を持った少年たちが、この日本の「グラード・コロッセオ」で激突するのです!…このかつてない戦いを勝ち抜いた聖闘士にはなんと…、聖闘士の頂点に立つものの証「黄金聖衣」が与えられるとのことです!主催であるグラード財団の城戸沙織嬢は祖父・城戸光政の遺志を継ぎ、この大会を成功さえるべく数々の…」
病室の扉が開いた。
「翔子さん、身体の具合はどうですか?」
沙織と花束を持った美衣が見舞いに来た。
「沙織さん…、美衣さん」
「やはり…相当の無理をさせてしまっていたのですね。無事で本当に何よりでした」
「……」
「翔子さん、あなたに話しておかねばならないことがあります。エリスの脅威は去りましたが…、まもなく次の戦いが始まります」
「…あ、もしかして、今テレビでやってる大会のこと…?」
「ええ。「銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)」。表向きは聖闘士たちによる格闘技大会ですが、目的はそれだけではありません。この戦いが大いなる邪悪をあぶり出し…、新たなる戦いの火蓋を切ることになるのです。翔子さん。わたしはあなたの特異な素質と可能性に賭けて、あなたに聖衣を与えました。そしてあなたは見事に力を発揮し、わたしとともに戦ってくれた…。響子さんを助けたいという強い願いが、奇跡的な力の原動力となったのです。エリスを退けられたのは響子さんとあなたのおかげです。本当に…感謝しています。ですがもはやこれ以上の戦いをあなたに課すつもりはありません。おだやかな日常に戻り生きてください。あなたの命を脅かすものはもういないのですから」
そうして沙織は一礼した。
「…え?」
「響子さんの守ったかけがえのないその命、大事にしてくださいね。では…お元気で」
そうして沙織と美衣は立ち去った。
テレビの中の沙織が話している。
「「聖闘士」とは平和と正義のために命をかけて戦うことを宿命とする戦士…、現代ではもはや理解の難しい生き方でしょう。しかし、わたしはこの大会を通じて、人の力、真の強さとはなんなのかを、皆さんとともに見届けたいと願っています」
城戸邸。
書類に目を通していた沙織が美衣を振り返る。
「美衣さん、どうかしましたか?」
「……。よろしかったのですか?エリスとの戦いにおいて響子を失い…、カティアは依然として行方不明のまま」
美衣が紅茶を入れる。
「今後合流する予定の聖闘士や聖闘少女を含めても、こちら側の戦力がかなり減ってしまったのが現状です。翔子さんの類まれな資質は間違いなく沙織様のお役に…」
「いいのですよ、美衣さん。翔子さんはわたしたちとは違う…、つい先日まで普通の中学生だったのです。あれだけ追い求めていた姉を目の前で失った心の傷は、おそらく自分でもわからないほどに深いでしょう。そんな彼女が地上の平和を背負う必要などないのですよ」
「…そうですね」
「わたし自身はまだよく理解できていないのですが…、大切な誰かのために限りなく強くなれるのが、人間の“愛”だと思うのです。翔子さんたち姉妹に私は、まぶしい人の力を見た気がしました。翔子さんの生きる地上を…わたしはかならず守ってみせます」
「はい…!」
美衣がうなずく。その時、扉の外から悲鳴が響いた。
「ギャアアアアッ!」
「!?」
「これは…辰巳の声!?」
「敵襲!?」
美衣が身をひるがえす。
「沙織様は動かないでくださいませ!見て参ります!」
美衣が扉を開ける。廊下にいたのは、辰巳を組み伏せるお団子頭にチャイナドレス姿の少女だった。
「アテナ様のお部屋に近づく不審な男めっ!不埒千万!成敗してくれるっ!」
「シャオ!」
「あっ!美衣センパイ!ただいま到着いたしました!」
「あなた…徳丸さんになにをしているの?」
「…エ?」
辰巳を解放した少女が両手を合わせて謝る。
「も…申し訳ありませんっ!このような人相の悪い大男がアテナ様のご執事だとは〜!」
「大丈夫ですか?辰巳」
「は…はい。お部屋の前で大声を出してしまい申し訳ありません」
美衣が少女に言う。
「資料は送っておいたはずでしょう?」
「す、すみません。名前しか確認してなかったものでー…」
少女が名乗る。
「改めまして…、こぐま座(ウルサミノル)のシャオリンですっ!不撓不屈!この命をもってアテナ様をお護りいたします!」
沙織がほほ笑む。
「よく来てくれましたね、シャオリン」
「アテナ様…、やはりお元気ないですね」
「え…っ」
「…シャオ!」
「響子センパイとカティアセンパイのことは聞いてます。お力になれなかったことは残念でしたケド…、でもこのシャオが来たからには、もう暗い顔はさせませんからね!戦いは前を向いていきましょう!」
「…そうですね」
「……」
改めて座に就いたシャオリンが紅茶を飲む。
「ところでアテナ様…、銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)の参加者の中で、見込みのある聖闘士って…いらっしゃるんですか?」
「…シャオ」
「だって気になるじゃないですかー!アテナ様の目にかなう者がいるのかどうか!」
「…どうでしょうね。けれどこの戦いに集まった聖闘士は全員、過酷な運命にみずからの意志と力で立ち向かってきた者たちです。“聖域”にひそむ邪悪と対等に戦える力を持つ聖闘士が必ず見つかる…、そんな気がしています」
沙織が手にしていたのはちょうど星矢に関する資料だった。
「きゃああ!楽しみですねー!」
はしゃぐシャオリンに引き気味の美衣。
「“聖域”は…動くでしょうか?」
「ええ…、銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)の告知はまちがいなく届いているはず。近々…「教皇」が動き出すことは間違いありません」
聖域。教皇の間。
そこには二人の聖闘士が呼び出されていた。
「たて座(スキュータム)のゲオルク」
「南十字座(サザンクロス)のユアン、参りました」
玉座の教皇が声をかける。
「よく来た、二人とも…。近々日本で開催される馬鹿げた大会のことはお前たちも聞いているな」
「はっ…」
「私闘禁止の掟を破った青銅のヒヨコどもには制裁を与えねばならんが…お前たちを呼んだのはそのためではない。この大会の裏にひそむ何者かの陰謀を明らかにするためだ」
「…!」
「陰謀…と言いますと?」
「報告によれば、この大会に出場する聖闘士はすべて日本出身の孤児。そして日本に聖衣を持ち帰ることを約束させられていたという。つまりはじめからこの大会のために、孤児を聖闘士の修行に送り出していた人間がいるのだ」
「なんと…」
「その正体はこの大会を主催したグラード財団の城戸光政という男だが、この男はすでに亡くなり、今はその孫娘の城戸沙織という小娘が遺志を継いでいるのだが…、この小娘あろうことか、過去に聖域から姿を消した聖闘士たちと結託し、聖域との戦いを目論んでいるとの情報が入っている」
「!?」
「恐れながらグラード財団は世界有数の巨大財閥とはいえ、そのようなことがただの小娘にできるとは思えないのですが」
「自分をアテナだと騙っているのです」
そういって姿を現した人物がいた。
「…!?おまえは一体…!?」
「わたしはアテナ様直属の聖闘少女(セインティア)…、冠座(ノーザンクラウン)のカティア。神聖なるアテナ様を侮辱するこの行い…、許すわけにはいきません」
「聖闘少女(セインティア)…!?」
「お前たちも聞いたことはあるだろう。アテナにつかえる侍女ともいうべき特別な聖闘士…“聖闘少女(セインティア)”。彼女らは通常聖域の表舞台に出ることはないが、諜報活動にもすぐれ、独自の情報網を持っているのだ」
「“聖域”を内部から崩壊させようとする企み…、その影には大いなる邪悪な意図が絡んでいると思われます」
「……」
「エリスの脅威は去ったとはいえ、この地上の平和を脅かすものが常に蠢いているということだ。そこで…白銀聖闘士の中でも聖域への忠誠心あついお前たちに命ずる!この者とともに城戸沙織をとらえ、裏に潜む邪悪の正体をつき止めてくるのだ!逆賊と結託した聖闘士どもはすべて殺せ!」
「はっ!」
三人が教皇の間から去った後、柱の影から声をかける者がいた。
「…茶番ですね」
薔薇を手にし、聖衣をまとった魚座の黄金聖闘士アフロディーテだった。
「たかが小娘の挑発に乗ったフリをすることもありますまい。なんなら私がまとめて始末して参りますが」
「フ…焦るな。しばらく泳がせてあちらの出方を見るのも一興。すべてこちらの思惑通りに運ぶには…確信を得る必要がある」
「…御意」
アテナ神殿で教皇はアテナ像を見上げた。ミロの報告を思い出す。
『エリス神殿にて…、アテナ直属の聖闘少女(セインティア)なる者たちに遭遇いたしました。そのうちの一人が依り代となりエリスの魂を宿していたようで、アテナご自身も小宇宙により加勢し依り代を救おうと試みたようですが、時すでに遅く…』
「フ…、フフフ…。アテナ直属の聖闘少女(セインティア)…。聖闘士たちを集めて私闘をくわだてた財閥の娘…。射手座の…黄金聖衣…。クク…ククク…。まさかこのような形で、わたしの前にふたたびあらわれるとはな…」
13年前。
「ハァ、ハァ」
教皇は息を荒げて、黄金の短剣でゆりかごに眠るアテナを刺そうとした。
「教皇!?なにをなさっているのか!?」
それを止めたのは射手座の黄金聖闘士アイオロスだった。
「この赤ん坊はアテナです!」
「く…っ」
「おやめなさい!」
教皇のマスクが外れる。
「!?あなたは…!?」
「うう…、見たな、アイオロス…」
衝撃波がアテナを抱いたアイオロスを襲った。
「うっ!」
壁が吹き飛び、アイオロスは射手座の聖衣とアテナを抱えて逃亡した。
「であえ!射手座の黄金聖闘士アイオロスが反逆をこころみた!幼きアテナを殺害しようとしたのだ!早々に追手をかけろ!生かしておいてはならん!からなずとどめをさせ!」
教皇が雑兵たちに下知をかける。
『だが戻って来たのは追手によって討たれたアイオロスの亡骸のみ。赤ん坊と射手座の黄金聖衣はどこかへ消えた…。そしてアテナ像の右手の勝利の女神(ニケ)像までもが姿を消していた。あの日からわたしはずっと確信していた。もしアテナが生きているとしたら…、いつかわたしを討つため立ち上がるはずだと。そしてその時こそが、わたしが真の教皇になりえる時。いや…この地上の真の支配者となる時なのだ!』
日本。療養する翔子は散歩に出た。
「あの。少し外の空気を吸ってきます」
「はーい。気をつけてね」
外では青空が広がっている。
『花たちのざわめきは聞こえない…。おだやかに咲いているだけ』
沙織の言葉を思いだす。
「響子さんの守った…かけがえのないその命。大事にしてくださいね」
『もう…邪神とかアテナとか関係ない…。日常に戻れる…?でも…』
手の中のペガサスのペンダントを見つめる翔子。その時、ペンダントが落ちて転がり、側溝に落ちそうになった。
『やだ…。落ちちゃう!』
そのペンダントを拾う手があった。
『…え?』
「…ペガサスか」
聖衣箱を担いだ少年がそこにはいた。
「大事なものなら…、今度は落とすなよ?」
ペガサスの聖闘士・星矢だった。
『聖衣の箱…、聖闘士!?』
「あ…ありがとうございます!あなたは?」
★驚きとトキメキと。運命がまた大きく動き始める…。


作者コメント:おかげ様で連載開始から一周年です。読者の皆様には本当に感謝です!


続々と新キャラ登場のセインティア。カティアは操られているのかな?「銀河戦争」の裏側ではセインティア対聖域側の白銀聖闘士の戦いが…みたいな話になるのかな。
そしてアフロディーテと原作主人公も登場!続きが楽しみだ!

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