http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=18478#1
渋谷のユーロスペースで観た当時、私は19歳だった。一年間の浪人生活を終え、やっと落ち着いたはいいけれど、やることが山盛りで精神的に疲弊しきっていた。それでも渋谷で映画を観ることを義務のように続けていた。
映画を観て、何度でも自らを破壊、解体し、そしてまた何度でも新しく再構築して生まれ変わらなければいけなかったのである。
その役目のひとつを担った「薔薇の王国」はむせかえるような耽美に徹しているという意味で、幻想映画作品だ。
VHSでレンタルに登場しても、その店で借りる人は私だけだったので、回転の悪い本作品は半額(それでも七千円は払った)で私のものになった。
何度も繰り返して観たので、ノイズが入ってしまっているが、おヒルの姉がベルリンの店で見つけてわざわざ送ってきてくれた。
クリアな映像で観返して、私は大いに感動した。
夜間撮影による“閉じられた空間”の何という説得力。悶える美少年の肌。
繰り返される砂漠の言葉が放つ魔力。素晴らしい。
犬神図書館で観る場合、日本語字幕入りをノイズつきで観て内容を理解してから、クリアな映像で改めて愉しむという二度観になる。
これはDVD化されていないので、しょうがない。
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