私が町田ひらく先生、雨がっぱ少女群先生といったロリータ漫画家の作品を愛読しているのを知っている友人が、そろそろ「答え」を出してみたら?とけしかけてきたので、小さな女の子たちが助け合いながら大人をブチ殺して明るく成長していく話を書きたいと言ったら苦笑いしていた。
日本に養子として来日してきたセルビア人少女が体力担当。
団地住まいの鍵っ子の読書少女が頭脳担当。
そしてムードメーカー担当の美少女が一人。
この三人組が目につく気に障った大人たちを惨殺するのである。殺しに慣れるために、気の弱いオタクな青年を誘い、山奥の廃屋に連れ込んで、「ギャング・オブ・ニューヨーク」のビル・ザ・ブッチャーが主人公にそうさせるように急所のあれやこれやを突き刺す。
かといって、ヤンデレとかそういうものではなく、戦後の焼け跡を生き延びた子供たちがそうしたように、ただ生きるために殺人に手を染める過程を淡々と描きたい。
飲食が生命をつなぎとめた時代と同じように、心の渇きを癒やす行為が文字通り生命をつなぎとめる時代をも表現してみたい。
大人はもはや子供たちの善きお手本にはならない。
そういう大人たちは速やかに子供たちによって殺されるべきである。
そして、そうやって大人に変わって立ち上がる少女たちはどこへ向かうのか。
私は友人ににやりと笑ってみせて、道徳が最大のテーマなんだよと言った。
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