最近、eBayにてこういうものをハンティングしている。
上から順に、シェルフ、デスク(チェア付き)、キーボード、マウスだ。
別に私はスチームパンクが好きではないのだが、“意匠”されたものが大好きなので、自然とスチームパンク風になっているだけである。
そもそも私は、藤子不二雄先生の「魔太郎がくる!」の怪奇や、「ブラック商会変奇郎」の変奇堂に異常なまでに憧れる少年だった。
だから、ジョークグッズなどの雑貨屋(特に王様のアイディア)、古道具や骨董品の店では何時間も過ごしていられた。
マンガに登場したヘンなものもいくつか実際に買って持っている。
オタクという言葉がなかった頃、全ての好事家はマニアであった。
マニアの部屋は昔からすでに部屋そのものが“意匠”されていた。
いわゆる「驚異の部屋」といわれるもので、三島由紀夫の家や澁澤龍彦の部屋がそうであった。著名な文化人に限らず、庶民である我々もひとつを極めれば、驚くべき部屋になっていったのだ。
私が見聞した限りでも、玄関から四畳半をぐるりと巡って、また玄関に戻るという鉄道のジオラマを作った人がいるし、同じく四畳半に人一人入れるくらいのでっかい水槽を置いて、そのすぐ前に万年床を敷いて、アロワナと暮らす人も見てきた。
内藤陳さんの部屋のように、本も大量に溜め込むとこんな風になる。私の部屋もまさにこんな時代があり、イチバン下の本を取るのに全身筋肉痛になるほどの大騒ぎをした。
そしてオタクという言葉が一般的になると、宮崎勤の部屋以上にひとつを極める人たちが現れ、以下のような驚異の部屋を“意匠”していった。
下は初めて二つ部屋に住んだ時、私も同じようにエロエロ仕様にし、ピンクルームなんて名付けて徹底的に非日常を愉しめるようにしていた。
そう、女と違って、男は「場所」を持たない。
女は裸一貫でも帰る「場所」がある。子宮という部屋があるからだ。従って、精神的にニヒリストではないのだ。
男の部屋というものは。
男にとっての子宮なのである。
そして犬神図書館に触れた子供たちも、男女の違いをふまえた上で、性別を超越した果てに、それぞれの新しい子宮の世界を内包するであろう。
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